凌馬と黒由利とトリカブト
今回は凌馬と黒由利の出会いについて語ろうと思います。
本編の〔ガーベラ オブ エターナリティ〕を見ていない方はかならず本編を読んでください。この小説はスピンオフです
そのとき男には華が咲いたような気がした。しかしそんなものは何処にもない。公園のベンチに座っていた男凌馬には立ち上り歩き始めた。
田利亜凌馬24歳
この男は友達もいなく、家族も皆亡くなってしまった。独り暮らしで孤独な日々をおくっていた。
いつものように公園から家に帰る。その道にはいつも人がたくさんいて賑やかな声が聞こえている。
しかしこの日だけは違った。誰の声も聞こえない。そして凌馬は気づいた。道にはそこらじゅうに血がついていた。肉片も散らばっている。肉片のなかにシクラメンの花びらがあり、その先には巨大化したシクラメンがいた。それはツルを手のように使い、人間を補食していた。凌馬は恐怖という感情以外のものは頭にはなかったであろう。
光の矢がシクラメンを引き裂いたのはそのときだった。その矢の正体は後ろにいた女性がだしたものだった。暑苦しい夏にも関わらずオレンジ色のマフラーを巻いていた。凌馬にとってその女性は女神のような人だった。『凌馬くよね……お久し振り…こっちへおいで』凌馬はこの人には初めて会ったにも関わらずその女性は凌馬を知っていたようだ。
彼女の名前は黒由利冬華 凌馬はこのあと黒由利からガーベラの果実のこと、ピュトンのことを伝えられた。凌馬は気になったことを聞いた。『黒由利さんはなんで俺のことを知っているんですか?』黒由利は黙り込んだ。凌馬は質問に答えてもらえないと分かるともう1つ気になる質問をした。『そのマフラーはなんですか?』黒由利はこう答えた。『これは……大切な人にもらったの……』凌馬はその人がどんな人なのか気になった。
それから2ヶ月ほど先のことだった。黒由利はトリカブトのピュトンと戦った。そのピュトンの回りには多数の弱いピュトンがいた。弱いと言ってもあまりにも多すぎる数だった。黒由利さんは苦戦し、凌馬に助けを求めた。『凌馬くん、貴方にも果実をあげるわ……好きに使って……』凌馬は迷わず果実を手に取りそれを食べた。凌馬の能力は剣から発射する衝撃波だ。黒由利と共に次々とピュトンを倒していく。
しかしその時はきた。トリカブトが動きだした。やつは黒由利とは対照的に暗闇の矢を出して攻撃してきた。黒ではなく本来暗闇とは見えないものだが、確かにそこには暗闇があったのだ。その矢が凌馬に突き刺さりそうになったときだ。黒由利は凌馬をかばい、矢が彼女の首もとに刺さった。マフラーは吹き飛び、同時に血し吹きが凌馬にかかった。
『凌馬……くん…これからある女性に会うから……よろしく……ね……』
凌馬はそこに落ちていた黒由利の果実を手に取り食べ始めた。すると凌馬の体は光に包まれ無数の光の柱を振り回し、周りの建物もろともピュトンの体を引き裂いた。黒由利よりも強力なパワーを出していたようだ。このときの凌馬ならどんな敵にも勝てただろう。
トリカブトのピュトンはツルで黒由利の死体を持ってどこかへ行ってしまった。凌馬は追いかけようとしたが突然力が入らなくなった。人の果実を使うと体に負担をかけてしまうらしい。凌馬は鼻血を出したまま黒由利を失ったことを嘆いていた。
そこに一人の外国人女性があらわれた。その女性の名前はクレア アマリリス 彼女は果実のことについてよく知っていた。能力を持つものを集めてレギオンを組んでピュトンと戦っていたのだ。
凌馬はクレアについていく。
竜胆 夏目と田利亜 凌馬が出会うのは少し先のようだ……




