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第四章

「はー美味しかった。」

「美味かった。」俺たちは店をでると、同時にそう言葉をもらした。


『なにコメント真似してるんだ?』

俺は思ったことを口にしただけだったのだが、どうやらまたリオンと同じ言葉を発していたらしい。


「あんた、ほんと嫌な奴。」リオンは鬱陶しそうな顔で俺を見た。

「それはこっちの台詞だ、ボケ。」俺はリオンの頭にチョップした。

「いたっ!!ほんと嫌な奴。まあいいわ。あんたは私が殺すから。」

「俺は・・・・。どうするんだろうな・・。」

俺はそう言って、現実世界となにも変わらない空を見上げた。


俺は、まだこの世界に来て誰とも戦っていない。

まだ、自分は誰の命も奪っていない。

けど、いつまでもそんなままではいられない。

結局、ここに居る皆は誰かの犠牲の上に生きることしか出来ないということだ。

受け入れるしかないのだ・・・そう、この過酷な運命を受け入れるしか。

生き残る術それしかない。

だったら、人とあまり深く関わるべきではない。

最後に苦しむのは結局自分自身なのだから。


「リオン。」俺はリオンの肩に手を置いた。

「なに??」リオンは何かよく分からないと言った表情で俺の顔を見つめた。

「俺たちは、今から敵同士なんだ。仲良しごっこはもう終わりにしよう。な?」俺はリオンにそうはっきりと告げた。

リオンは「そうね・・・。」と言い、俺に背中を向けた。


いきなりこんな世界に連れて来られて不安だったと思う。

やっと仲良く出来そうな人を見つけてほっとしたと思う。

でも、これからのことを考えると、このままでは良くない。

いつか戦うときが来たとき、迷わずに剣を交えられるように。

いまなら、まだ間に合うだろう。


「あんたは、必ず私が殺す。死ねんじゃないわよ。」リオンはそう俺に言い残すと、俺に背を向けたまま歩き出した。

「おうよ!」俺はそう答えると、彼女の小さな小さな背中を見送った。

頑張って生き残るんだぞ・・・という思いを込めて。


リオンと別れた俺は、まず武器調達へと向かった。

端末情報によると、武器は武器専門店が存在し、各自自分の好きな武器を持つことが出来るらいしい。

この世界生き抜くために、武器は必需品。

俺は、武器を手に入れるべく武器屋に向かった。



街のど真ん中に大きな武器専門店はある。

どうせ神が「えー。そうしたほうが、皆分かりやすくていいじゃんー?」とか思ったのだろう。

ドアは自動ドアで、俺が扉の前に立つと、うぃーんと音を立てて扉は開いた。

中に入ってみると、まだそんなに人は居なかった。

皆、町の様子を見て回っているのだろうか。


俺はとりあえず中に入るとあたりを見回してみた。

そこには、さまざまな種類の剣が壁に飾られたいた。

ここでも働いて居るのはやはりNPCだ。

「剣はどんな種類のがあるんだ?」俺は一番近くに立っていた、入り口付近の女性のNPCに尋ねた。

俺は剣を使ってみたいと思ったのだ。

俺の質問に、NPCは愛想よく「ご説明します!」と言い、俺を剣が展示されているところに案内してくれた。


「まず、いろんな種類の剣をご説明します。バスターソードは、両手、片手持ちの両用の剣でございます。片手半剣と呼ばれています。切ることも突くことも可能な剣でございます。長さは1.1〜1.4メートルほどです。重さは2.5〜3キログラムほどで、両手でも握るために柄は長く作られています。刃は狭いようです。次に刺突剣レイピアです。刀身は細く、両刃で、重量は1.5kg程。全長は1.2m前後です。しかし、刀身が細いため、折れやすいようです。その他にもサーベル、セイバーなどがございますが・・・

・。」そこで、NPCは説明を止めた。

どうやら、俺が説明についていけていないことに気づいたようだ。


「すみません・・。後半からはついていけませんでした。」俺が素直にそういうとNPCは「大丈夫ですよ。」と言って笑った。

「先ほどから、あなたの表情を見ていて思ったのですが。あなたは心に強い決意をお持ちですね。・・・あなた、もしかして朝日という人ではないでしょうか?」とNPCは言った。

「えっ?そうですが。」俺が、驚くとNPCはすぐさまこう言った。

「私は、あなたのその決意を変えない意思・・。あなたには、この剣が似合います。あの方のおっしゃるとおりでした。」NPCはそういうと、ある一本の剣を手に取った。


「この剣は、エクスカリバー。」

「アーサー王の?」

「そう、アーサー王で有名な。」と言うと、NPCはエクスカリバーを俺に手渡した。

エクスカリバーは美しく輝いている。

「俺が・・・この剣を?」NPCに聞くと、彼女は黙って頷いた。

「この世界の創造者である、神に頼まれたのです。きっと、ここに強い意志を持った青年が来ると。彼に、この伝説の聖剣エクスカリバーを授けるようにと。」


どうしてなんだろう。

どうして、神はそこまで俺にするのだろうか。

神は、俺に何か企んでいるのだろうか・・・。

まあ、いい。

俺は、勝ち抜くんだ。

千歳の為に、自分に為に、リオンの為に。

俺は、生きるんだ。


俺は、ぎゅっとエクスカリバーを握った。








剣について、大分と調べたつもりですが、表現としては不十分かも知れません。

すみません。

にしても、剣って奥が深いんですね。

初めて知りました。


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