表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソウケンと呼ばれた親子  作者: タリ
第五章「アリサ編」
77/96

グレイの学園トップを狙え作戦3

皆様お世話になっております


この話を持ってトップを狙え作戦は終わりです

コメディパートって感じでしたが若干シリアスに戻る感じです


コメディパート(だと個人的に思っている)は書きやすかったんですが、長く続かないですね・・・コメディっぽい作品を長く続けてらっしゃる作者様には感服いたしました


とりあえず本編をどうぞ

あらすじ


戦いは終わった

二大派閥の戦争という無意味にも思えた争いは、たった一人の男によって終焉を迎えた

それは決して二つの派閥が壊滅した、という意味ではなく、二つが一つ!一心同体!あなたと合体したい!

という形を持って終わったのだった

新たに誕生した「アリディナ連合」はもはや学園最大派閥へと成長し、教師でさえもそう簡単には意見できないほどに巨大な組織へと変貌をとげていく

むしろ教師が参加しているのだからどうしようもない


栄誉顧問として学園長であるファルケン=ナウレアが就任しているのだから、もはや何も言うことはできないだろう


そんな巨大な組織を作った創始者である一人の男は、同士として、あるいは神として崇められ、信仰対象であるはずのアリサとレディとは別に新たな宗教レベルで崇拝されることになった



――――――――――



「同志グレイよ!栄光あれ!!!」


「同志グレイ!我々にも栄光の道を共に歩む権利を!!!」


どこかで見たことがある光景であったが、以前とは状況が若干違っていた


動きに関しては、まるでなぞったかのように全く同じことが起こったのだが、そこにいる人物達の内容が全く違うものだった

なぜならそこにいるのは9割が女性だったのだ


何があったかは教祖と隊長の台詞が、言う人物が変わっただけなので特に描くことはしない

しないが、内容に関しては若干説明が必要であろう


学園最大派閥が一つとなったことにより、新たな二大派閥が誕生することになったのだ

その二つの組織とはすなわち


「マキアの馬鹿な行動すらかっこいい!」をモットーに掲げる組織・マキア愚連隊


「特徴ないけどとりあえずかっこいい!」をモットーに掲げる組織・アレックス親衛隊


二つの組織はアリディナ連合と全く同じような流れで戦争を始め、全く同じような流れで戦争が終結した

当然それを終わらせたのは言うまでもなく、グレイ=ティンカーその人であった


「同士達よ!いざ新たなる世界へ!!」


「「「新たなる世界へ!!」」」


やがて連合と化した元4つの組織が、さらに手を組んで一つの大連合と化すのに時間はかからなかった・・・

ちなみにこの後、学園内のカップル率も上がったとか下がったとか・・・



――――――――――



「・・・で、おめぇは何やってんだよ?」


「僻みですか?学園内で信仰が無いのは私とあなただけですしね」


「ちげぇーよ、っつか何やってんだよ、まじで」


校内の食堂の一画で話し合っていたのはグレイとバスカーだった

時間は授業が終わり、夕食の時間もとうに過ぎ、風呂に入った生徒がさぁ寝ようかという時間であった

夜まで訓練や勉強をしている生徒が、夜食を求めて寄ることもあるので、広い食堂にはちらほらと生徒が見える


バスカーは夜の訓練が終わり、夜食でも食べようかと食堂によったところでグレイを見つけたので声をかけたのだった

ちなみに上の台詞は「よっ、何やってんだ?」的な意味ではもちろん無い、大連合の設立に対する質問だ


「ふむ・・・?学園トップを狙え作戦というところですかね?」


「意味がわからん、んなもん狙ってどうすんだよ

大体アリサがいる時点で相当厳しい話じゃねーか?」


ちなみにバスカーは夜食を食べながら会話をしている

食べかすが飛び散ったり、言葉を詰まらせたりしないで会話できているのは一体どういう仕組みなのかわからない

まさに食べながら口から音が出てくるのだから意味不明だった


「この場合は別に成績で1位を狙うと言っているのでは無いさ

そうだな・・・有事の際に一番発言力がある人物になっておきたいと言ったところかな?」


「ふ~ん・・・」


何かがわかったようでバスカーは黙々と食事を再開する

ちなみに夜食と言うが、彼が食べている量は結構多い

普通の成人男性が頼む大盛定食ぐらいの量があり、それを苦にすることもなく淡々と口の中へと放り込んでいく

グレイのほうは逆にサンドイッチのようなものを二切れほど食べているだけだった


「ごちそーさまっと」


やがて二人が食べ終わり(ほぼ同時だった)、食後のティータイムになったようだ

体の力を抜いて若干だらしない座り方に直すバスカーの姿は、まるで学生の昼休みのようだった

いや学生だから間違ってはいないのだが・・・


しかし、その後に話し始めた内容は、だらしない姿勢からは考えられないほど驚きの内容であった


「・・・で、デュラン=マクスウェル殿が考える『有事』ってのは何なんだよ?」


「・・・っ!?」


「んだよ、気づいてねぇとでも思ってたのか?」


「・・・いつから気づいてました?」


グレイの表情は驚愕に染まり、冷や汗を流しながら真剣な表情に戻る

やっとの思いで言えた言葉は、その一言だけだった


それを見ながらバスカーはにやりとし、してやったりという顔をする


「最初からだ、っつーよりお前さんを追って俺はここに来たんだよ」


「どういう意味だ、返答によっては・・・」


「悪い意味じゃねぇ、少なくとも殺したり捕まえたりって意味じゃねぇわな」


グレイは一瞬だけ殺気を放とうとしたが、すぐさま飛んできたバスカーの言葉に落ち着く


「護衛っつーかなんつーか・・・監視?なんか違うな

まぁなんかあったら助けてやってくれっつー話だな」


「・・・誰からの依頼ですか?」


「某国の偉いヤツとか学園とか学園長から個人的にとか俺の一族とか・・・あとなんか他にもいた気がすっけど忘れたな」


「理由は聞いていますか?」


「さぁな、まぁでもお前さんの計画を手助けしてやりたいやつらがいっぱいいるってこた確実だな

他の有名な冒険者じゃなくて、今のお前さんの・・・グレイ=ティンカーの近くにいても不自然でなく、それなりの実力があるヤツっつー微妙な立場の俺を指名してきたくらいだし

あ、ちなみにこれ内緒な、表立って協力できない立場のヤツらが多いからよ」


「そう・・・ですか・・・」


グレイは椅子の背もたれに深く寄りかかりながら、協力者の存在をありがたく感じていた

協力してくれると言うのなら、きっとこの先の話もかなりやりやすくなるだろう


「アリサ効果・・・ですかね?

運が良いというかなんというか、このタイミングで教えてもらったのも助かります」


「ブハハ!確かにアリサと知り合ってからこっち、運が良くなった気がするぜ!」


ふと何かに気づいたグレイが、再び話し始めるために椅子に座りなおす


「もしかしたら、バスカーから協力者の方々に連絡を取れたりしますか?」


「ん?あぁ割と簡単にできるぞ?

つってもいつでもどこでも気軽にってわけじゃねぇが

1日1回ってとこか?」


「だったら十分です、すぐにでもお願いしたいことがあるんですが・・・」


「あぁ~、一応お前さんに俺の正体ばらすなって言われてるから、その辺は考えてくれよ?

マキアじゃねぇが俺も頭使うのは苦手なほうだからよ」


ニッと笑いながらそう言うバスカーであったが、単純に考えるのがめんどくさいだけにしか見えなかった


「フッ、わかってます・・・、しかしできるだけ早いほうがいい

今日の連絡はもう終わりましたか?」


「あぁ、ついさっきな

いっつも夜の訓練してるフリして連絡してっからよ

いやまぁ訓練もちゃんとやってっけどよ・・・」


「ふむ、では明日連絡するときにこう伝えてください」


「おう、どんな内容じゃい?」


「軍をいつでも出せるように準備しておいてください、と」


その言葉にバスカーは大きく目を見開き、一瞬後に獣のような獰猛な笑みを浮かべる


「・・・来るのか?」


それだけを言った

だがその言葉には、もはや確信に近いものがある

何が、と言わなくても伝わるくらいに、何を意味するのかを示していた


「恐らく、なぜなら・・・」


その後にグレイが続けた言葉は、驚きの内容であるとともに、近い未来に起こる惨事を用意に想像させるものだった




「魔王は学園の地下にいる」




小声で言ったはずのグレイの言葉は、バスカーにはいやにはっきりと聞こえた・・・



――――――――――



どこともわからないその場所は、丘の上のようだった


学園を一望できるその場所


その場所に一人の男が立っていた


真っ黒のフード付きのローブのような服を纏い、体全体と顔を覆い隠している


腕を組み、ニヤニヤとした顔を浮かべ、学園を見下ろしている


「ふはは・・・やっと見つけたぞ・・・」


一瞬強い風が吹き、男の顔を隠しているフードをふわりと持ち上げる


だが男はそれを気にする様子もなく、ただじっと学園を見続けていた


「これで終わる・・・この偽りの世界を・・・全て終わらせる

ふふふ・・・ははは・・・

あははははははははははははははははははは!!!」


狂ったような笑い声を出し、男はそれでも学園を見ていた


フードに隠されていた顔は、月明かりに照らされて素顔を晒している


初代学園長ライアン=ローレンス


彼は陸の上で一人、ただ笑い続けていた

お疲れ様でした


というわけで連話「トップを狙え作戦」は終わりです


この話が後々どういう意味を持ってくるか・・・っ!

ご期待ください!・・・とか言ってあんまり大した理由じゃなかったりするんですけどもね


今後ともソウケンをよろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ