死神の取引4
とうとうグラハルトの真実がっ!
と思っていたら説明だけで一話分使ってしまった
うむ、文才がほしい!
努力が足りないんですねはい、そのとおりでございます、すいません・・・
※重要※
この話における内容において、他者様の作品に類似している部分が多くみられるかと思います
自分としては、小説家になろうにおいてランキングトップ10に入っている作品や、ネットゲームを主題にした作品等をよく拝見させていただいておりますので、影響が全くないオリジナルだ!とは間違っても言えません
自らのネットゲーム経験等から考えたものとは言え、恐らく似たような設定の作品が数多く存在するかと思われます
そういった部分が不快に感じられる方はあまりお勧めできない内容となっております
パクりではないんだよ、がんばって考えたんだよ、ということだけはご理解いただければと思います
もしこの設定は問題がある、と判断された場合は感想なりメッセージなりいただければと思います
場合によっては大幅に改編もやむなしと考えています
グラハルトと光輝がテントから抜け出したころ、別の場所ではアルドラがある魔道具を持って森の中にいた
「ふぅ〜、時間かかっちまった・・・
やっぱ体力も魔力もねぇのはきちぃなぁ、移動もろくにできやしねぇ」
言いながら焚き火の明かりに照らされた魔道具「永遠の記録」というアイテムを取り出す
このアイテムは記憶を記録にして上書きされない限り保存し続けるという効果を持っている
記録できる量は純度と大きさによるが、基本的に発見されることが稀であることに加えて、ある一定のサイズより小さいものというのは全く発見されないため、あまり気にされることはない
アルドラが持っているものは握りこぶし大といったところだが、これでも人間一人の人生を記録するのには十分なサイズだ
年数にすれば100年分は軽く記録できるだろう
「100年は体力も魔力も使えねぇんだ・・・、さっそく中身を確認して役立たせてもらおうかね」
そう言って永遠の記録に現在記憶されている内容、つまりグラハルトの人生を見るために、その内容を見始める
そしてアルドラは、そのあまりの内容に驚愕した
「・・・なんだよこれ・・・」
――――――――――
グラハルトと光輝はテントの外に出ていた
適当な瓦礫に腰掛け、夜空に輝く満天の星空の下で話している
「で、話ってのは異世界のことでいいのか?」
「・・・あぁ、光輝も同じだろう?」
「まぁね・・・」
二人とも同じ内容についての話だったらしく、余計な会話もなくすぐに核心を話し始める
「単刀直入に聞く、蒼犬さんは異世界の人間だよな?」
「・・・あぁ、間違いない
・・・光輝と同じ世界だったかどうかまではわからんが・・・」
「内容は聞いても?」
「・・・最初に言っておくが・・・俺はこの話をしようとすると死にそうになる
・・・冗談じゃなく本当に血を吐いて死にかけたからな
・・・光輝にはどうやら大丈夫なようだが・・・他言無用で頼む、・・・俺以外の人物から他人に話すだけでもアウトなようだからな」
「・・・わかった、勇者の名にかけて誓おう」
「・・・それはあまり信用できないな」
「ちょっ!ヒドイ!人が真面目に言ってるのに!」
「・・・まぁいい、話すぞ」
軽口を言いながらもグラハルトは真面目な雰囲気に切り替え、自らの過去を話し始めた・・・
――――――――――
その世界には「無限進化の世界オンライン」というタイトルのMMORPGが存在した
設定はよくある中世のヨーロッパ地方に似た世界を基準にした、北欧神話などがストーリーの主軸に関わってくる設定だった
その中でプレイヤーは冒険者となり、豊富な職業と装備品を使って様々なイベントをこなしていくうちに、世界を巻き込んだ大冒険をしていくという、よくあるネットゲームにありそうな内容だった
ただしタイトルが示す通り、内容は無限に進化・・・いや変化していくというのがウリで、事実なかなかにユーザーに好評なアップデートが多くされたため、ネットゲームとしてはプレイヤー数がなかなかに多いゲームだった
そんなアップデートの中でも特に好評だったのが職業選択とレベルキャップ解放に必要な「転生」というシステムだった
このシステム自体は別段珍しいものではないし、家庭用RPGなどでは言葉は違っても似たようなシステムは多くあった
要は最大レベルになったときに、もう一度最初からレベル上げをする代わりにより強力なキャラへと進化できるシステムだ
無限進化の世界では、職業選択と関係するために非常に重要な意味を持っていた
通常の最大レベルは100なのだが、転生をすることで110まで上げられるようになる
最大5回転生することが可能であったため、最大レベルは150となっている
面白いのはこのときの職業選択だ
最初に用意されている職業は5種類で、剣士・盗賊・格闘家・魔法使い・僧侶の中から一つを選ぶ
それぞれに職業レベルが存在し、これもまた一段階目が50、上位職業になって50の最大100で転生するたびに上位職業の分が10づつ上昇していく
ベースレベル(キャラ自体のレベル)が50以上、職業レベルが50のときにそれぞれの一段階上の職業になることができ、100になるまで別の職業になることはできない
そして転生すると、一段階上の職業になるときにさらに上位の職業になることができ、当然繰り返せば繰り返すほど上位の職業に進化していく
ところがこのゲーム、転生したあとの職業選択で、転生前の職業とは別の系統になることができた
しかし例えば剣士だったものが魔法使いになったところで、必要なステータスも違えば装備品も全くの別物が必要になる
覚えたスキルも使えなくなってしまうという意味の無いシステムに最初は思われていた
ところが、魔法使いから上位職業になろうとしたところ、通常なることができる職業とは別に魔法剣士という職業になれることが発見され、大騒ぎになった
つまるところ、職業経験の組み合わせによって様々な職業を選択できるというシステムだった
しかも剣士から魔法使いの時と、魔法使いから剣士のときで、なれる職業は同じでもスキルやステータスが微妙に違うことも発見され、組み合わせを検証したがるプレイヤー達は大いにその研究に没頭した
そんな中でも比較的後期に発見され、状況を理解してあらゆる職業用の装備品を揃えていたプレイヤーでさえもあまり手を出さない職業というものがあった
それが「ルーンナイト」という職業だった
まず避けられる理由として転職条件だ
剣士・魔法使い・僧侶をそれぞれ組み合わせで無いほうの上位職業として転生し、剣士と僧侶の組み合わせで選択できる「ホーリーナイト」も転生することで、最後に剣士で転職するときに選択できる職業だ
4回目の転生をするまで初期の上位職業のまま、よくても2段目の職業というのは、職業が研究され有用な組み合わせが発見されていた時期にはかなり弱い部類であるため、パーティーでは役にたたずソロでも効率の良いレベル上げができない辛い経歴だった
しかも使い方の違う3系統をやる必要性からして、必要になる装備品が全く違うため、初心者から中級者にとっては辛いところであった
さらに最大の特徴にして最大の欠点であったのが、ルーンナイトの独特なシステムとレベルだった
それは基本型となるルーンナイトとは別に、能力が全く違う3タイプに変化できることだった
近接物理攻撃に特化し、攻撃力や素早さの高いデュエルナイト
防御能力に特化し、聖属性の攻撃をメインにして回復・支援を扱える万能なディバインナイト
魔法能力に特化し、専用の強力なスキルを覚えるアビスナイト
状況に合わせて自分を変化させられる特殊な職業なのだが、時期が悪すぎた
攻撃に関しては剣士系のレベル150キャラのほうが強くて応用が効きやすい
防御に関しても魔法に関しても、同様に特化したその系統の職業のほうが強いという器用貧乏な職業だった
しかもレベルと装備品が個別に設定されていて、例えばデュエルナイトでレベル150になっても他のタイプは転職時の50のまま、おまけに基本型であるルーンナイトは3タイプの平均値が上がることでしかレベルアップしないという、非常にめんどくさい職業だった
そのうえ装備品はルーンナイト含めた4キャラ分が必要になるという金銭的にも辛い職業だ
当然他の組み合わせでレベル150を達成したプレイヤーはチャレンジこそしたが、その中途半端な性能とレベル上げの苦労に挫折し、苦労のわりに性能がみあわないということで誰もレベル150は達成できなかった
そんな時期のある日、ルーンナイトでレベル150を達成したキャラクターが現れたという情報が知れ渡る
それを達成したキャラクターの名前は・・・
グラハルトという名前だった
というわけでやっとタグについているネットゲーの意味を登場させられました
この後もしばらくはグラハルトがこちらの世界に来るまでのお話になります
タイトルの理由は最後で明らかになります