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ストーリー第一部
あらすじ
大人気仮想現実RPG「バトル・ロード・エルト」には「暴虐の使徒」と呼ばれる最強プレイヤー、ラックスが君臨していた。
しかし、彼は敵対ギルドの謀略で味方NPCから裏切りを受けて全てを失った。
失意。絶望。憤怒。
あらゆる負の感情に苛まれる中、死亡による強制ログアウトから目を覚ますとなぜか3年前に回帰していた!
「今度は俺が全てを奪い尽くしてやる! 首を洗って待っていろ!」
ふりだしから再び最強の道を登りつめるラックスの新たな物語が始まる。
だが、やり直した世界はどこかがおかしかった……。
ストーリー
前置き
エルト界と呼ばれる異世界を模した仮想現実RPGゲーム「バトル・ロード・エルト」。
このゲームが構築された目的は主に二つ。
1.「エルト界に存在する国家が力をつけた時、異世界から現実に向けて侵略が行われる可能性に対して対策を練る必要がある」
2.「エルト界で活動するとある男が最悪の末路を辿った時、人類が絶滅する可能性があるため対抗できる戦力を探す必要がある」
1についてはゲームの創始者がエルト界という世界の存在を知って対策を立てるために立ち上がらなければならないと感じたために動く。
2についてはゲームの世界を構築するシステムに組み込まれたクリスタルに眠る少女の意志。
エルト界は地球とは異なる法則で、地球とは異なる文明が発展した。
帝国主義が蔓延る群雄割拠の世界で、多くの人種が織り交ぜになって国取り合戦を行っている。
正史では2035年になるとラースレイム帝国という国家がエルト界を統一し、地球に対して侵攻を開始する。
また、違う世界線ではユネクスタン帝国という国家が地球で活動をする秘密結社と結託し、地球にて文化的侵略を開始するという未来もあった。
ゲームの創始者はクリスタルから見た未来の姿に絶望し、来たるエルト界との接触に備えて地球を守る戦力を整えることを決めたのだ。
また、クリスタルに眠るのは「ラスト・リゾート シリーズ」正ヒロインの美咲・S・デリンジャー。
美咲は「ラスト・リゾート」1章の戦いの後、歴史が変わって亮哉が未来で烙印の力で世界を滅ぼす姿を目撃。それを阻止するため5章より少し前の時代へ。
しかし、阻止は失敗して美咲の身柄は一度ドル=べスクの手に渡ってしまう。
その後能力で時空跳躍を行い、脱出には成功。
それでも美咲は自身のダメージを癒すことはできず、事実上再起不能となったために自分の体を能力の中に閉じ込めてコールドスリープを実施。
クリスタルめいた魔力媒介の中に閉じこもることになった。
その時に溢れた魔力がエルト界と地球の繋ぎ目を作り上げ、クリスタルそのものがゲートへと変貌する。
ただ、意識だけは生きているため、創始者が作り上げた「バトル・ロード・エルト」の中でNPCとして生きて行くことになった。
今回のストーリーで今後起こるかもしれない未来に立ち向かうため、ラックスを選定して彼を回帰(過去に送る)ことに決めた。
創始者は美咲という干渉に気がつきつつも、ゲーム内で台頭するラックスをエルト界に対抗するための切り札に決めて接触を図ろうとする。
というのが「バトル・ロード・エルト」の事情である。
プロローグ
それはさておき、話の主人公のラックスはこのゲームを3年遊び、攻略や称号などの華々しい部分を逃しつつも地道な努力で最強に君臨していた。
最強には君臨していたものの、「サシでやりあったら」最強というものである。
ラックス自身のPSもあり、理不尽ゲームのエンドコンテンツ用レイドボス位の戦闘力を維持し続けていた。
ラックスはチーターやハラスメント、暴言などモラルに欠けた行為を嫌う暴言プレイヤーであった。
故にそうした害悪プレイヤーを狩り続けた故に最強の称号を手にしたのだ。
しかし、彼の最強は儚くも爆散することになる。
「バトル・ロード・エルト」に君臨する最強のギルド「神々の呼び声」と敵対したラックスは、謀略で周りを敵に囲まれた圧倒的不利の状況で戦うことになる。
その上、満身創痍の状況で味方に随伴させていたNPCに裏切られて戦死することになる。
このゲームは死亡時のペナルティが重く、PvPでの戦争モードで死亡してしまったときは装備だけでなく、得られた称号やレベルまで失ってしまう。
戦死したラックスはほぼデータ破棄レベルで全てを失ってしまった。
しかし、このタイミングで美咲の能力が発動。全てを失ったラックスは強制ログアウトと同時に本体が「バトル・ロード・エルト」リリース前まで時を遡ってしまう。
序盤
目が覚めたラックスは自分がリリース前の時代まで時間を戻っていることに気がつき、新たに戦力が整えられることを知ると「神々の呼び声」とNPC「メルティン・アーセナル」への復讐を誓う。
リリース当初、プレイヤーが手探り状態でゲームを進める中、ラックスは前世の記憶を頼りにレベルを着実に上げていく。
その中、ラックスは前世の記憶の中にあったメルティンのデータを疑問視していた。
「俺が死ぬ寸前、最後に見たメルティンのデータ表記に"NPC"の記載がなかった」
それが運営のデータエラーによるものなのか、メルティンに何か秘密があったのか確かめるため、レベリングもそこそこにメルティンと遭遇ができる理不尽難度のクエストに挑戦。
クエストに成功し、メルティンと遭遇するイベントを引き出すが、このイベントでラックスは前世との乖離に気付く。
メルティンは前世ではNPCとしてのデータしか存在せず、本来の力が発揮されていなかったのだ。
NPCでないことを指摘したことでラックスはメルティンの本来の実力を目の当たりにすることになる。
結果、イベントでは惨敗するものの、ラックスはメルティンの興味を引くことに成功。味方として率いれることはできなかったが、メルティンの人脈を得る。
その後、前世の自分を構築していたスキル群の獲得を狙い、序盤クエストの大ボスを撃破してかつての自分の一部を取り戻す。
中盤
スキル群の獲得に伴い、前世ではなし得なかった特殊スキルや称号の獲得にも成功し、前とは違う戦い方もできるようになってきたラックス。
「神々の呼び声」の対策を行うため、最短で新ステージへの進出を行う。
新ステージ序盤のダンジョンで、ラックスは美咲に出会う。
美咲はラックスを手助けすると、一つ助言を行う。
それは仲間を作ることで自分の目的がより手早く遂行できるようになるということ。
ラックスは余計なお世話と話して美咲と別れるが、次の街でとある少女と出会う。
彼女は前世にて「神々の呼び声」の協力を拒み、ギルドに討伐されたソロプレイヤーであった。
彼女はラックスに興味を示さず、現世でもソロプレイを行う。
しかし、その中で彼女は人の声に応えて挑んだダンジョンで苦しめられることになる。
ダンジョンの探索を依頼したのは「神々の呼び声」の手先であることはラックスは知っていた。
前世では自分たちの脅威になりそうなプレイヤーたちを分不相応なダンジョンへ誘い、自滅させるという手口を使っていた。
彼女は前世でもこの罠にハマってしまい、より人を信じられなくなっていた。
ラックスはここで彼女を助けることで、仲間にならないまでも彼女が安心してゲームを続けることができるようになるのではと考える。
その打算なき行動により、彼女はダンジョンから無事に生還することに成功。
さらに、ラックスに対して仲間としての信頼を覚える。ラックスへの借りを返すため、ラックスの危機には駆けつけることを誓ってくれる。
同じくラックスは前世で家庭の事情でゲームを引退し、のちにリアルの事情で死んでしまった友好的なプレイヤーも助ける。
こっちのプレイヤーはラックスを親友と認め、ともに活動するようになる。
終盤
こうして二人の仲間を得たラックスは、想定レベルに達していないまでも新ステージの山場であるとあるダンジョンに挑戦する。
ダンジョンに入る瞬間に発生するネットワークエラー。そして、ウインドウに起こる表示。
「このダンジョンでは、プレイヤーが死亡すると現実の本人も死亡します」
決死の覚悟で挑まないとならなくなったダンジョンで、三人は決死の覚悟でダンジョン攻略を続けていく。
誤算が発生した。
一つ目は嬉しい誤算。初めてダンジョン内で隠しイベントを発生させたために、仲間を強化することができた。
二つ目も嬉しい誤算。初のダンジョン探索を実施した報酬で、前世の最終装備手前レベルの装備を発見した。
三つ目は面倒な誤算。ダンジョン内に発生した変異モンスターが前世にて「神々の呼び声」が使っていた強化魔法と同じものを受けていた。
四つ目も面倒な誤算。メルティンの襲撃をここでも受ける。しかし、彼の試験に成功したのか、メルティンは最終ボスと戦闘で協力してくれるようになる。
ゲームをクリアすると同時にアクセスエラーで強制ログアウトを受け、話が途切れてしまう。
エピローグ
強制ログアウトされた後、世界には異変が起きていた。
ログアウト前のステージよりもいくつか後のステージで現れる天空城が太平洋上に出現していたのだ。
ゲーム内の世界観が現実にも発生している事に驚くラックスだったが、それと同時にほぼ拉致の勢いでゲームの創始者と会う事になる。
そこでラックスは前置きの情報から一部を知る。
・「バトル・ロード・エルト」は異世界の情報を忠実に再現した仮想現実であったこと。
・現在地球はエルト界の影響を受けているということ
・「神々の呼び声」のメンバーは異世界人。そして、確実に地球に対して不利益をもたらす存在であること。
・ラックスが会った美咲という少女がクリスタルの中に眠っているということ。
・エルト界の対処と美咲の解放のためには、ゲームを進行させなければならないということ。
これらを知った上で協力する意思を見せたラックスだったが、そこでトラブルが発生。
日本に支部をおくPMC「アルテミス・コーポレーション」の強襲を受け、創始者とラックスは確保されてしまう。
そこに現れたのは、前世でラックスを追い詰めた「神々の呼び声」の幹部の一人、仁村桃李だった。
因みに桃李はラックスに銃を向けて第一部が終わる。




