構え3時間、斬撃0.1秒。外せば死ぬ男と旅してます

「一戦につき、一振りしか剣を振らない」

そう決めた男がいた。理由は重い。覚悟も重い。
でも──構えが長ぇ。

命を懸けた一撃剣士・玖条刃真（くじょう・はざま）は、放浪の末にとある村で薪を割っていた。

そこへ現れたのは、女神に祝福された勇者アリシアと、その愉快なパーティー。
明るい勇者。理屈っぽい魔導士。おっとり神官。騒がしい盾役。

そんな空気の中に、命の重さバグってる男が一人、構えている。

「なにあの人こわい」
「あれ、まだスライムなんですけど!?」

一撃しか振らない剣士と、明るすぎる仲間たちが出会ったとき──
世界を救う（かもしれない）旅が、始まる！