梨花と思い出
「あっ凛ちゃん!」
「おう、梨花!待たせたか?」
「今来たところだよ!」
今日は凛ちゃんとのお昼会!正直おじさんとは会いたくないが凛ちゃんと過ごせるなら我慢できる。それに最近はあのおじさんの絶妙に鬱陶しい返しも慣れてきたしね!
「おっ先生!学校以外で会うと不思議だな!」
「そうね凛ちゃん!」
「先生近いぞ!あはは」
「うふふ、これは凛ちゃんが元気か確認よっ!」
「本当に来たよこいつ!!」
花島先生は若い女性で美人のため人気があるけど、今となってはただ病的な変態!せっかくおじさんに慣れたと思ったらコレよ!私はただ凛ちゃんと遊びたいだけなのに!
「梨花どうした?平気か?」
「梨花…?ああ梨花さん!(まだいたのね)」
「凛ちゃんっ!(…先生こそ消えてください。1発ブザーいきますよ?)」
凛ちゃんは鈍感なのにこういう所がある!いつも明るくて元気で少し抜けてる所も可愛い私の親友凛ちゃん!
あの邪魔なおじさんとこの変態教師さえいなければ完璧なのに!!
「お揃いですね皆さん。」
出やがった諸悪の根源たるおじさん!こいつのせいで全てがおかしくなったんだ!あの日凛ちゃんを止めていれば!
―――あの日は久しぶりに公園で凛ちゃんと遊んでいた。正直、お家でゲームとかしてお菓子食べてる方が好きだけど、凛ちゃんは体動かすのも好きだし、こうして楽しそうにしてる凛ちゃんを見るのは好きだった。
なんとなく花を眺めていると凛ちゃんがいつの間にかいなくなっていて、後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。
「梨花ー!あっちで新しい友達作ったぞ!」
「えっ友達?いまの数分で?!」
「うん!なんか落ち着いてて大人しい感じだし梨花とも合いそうだなって!」
「凛ちゃん!もしかして私のために?」
「梨花、昔から私以外と遊べないからなー!」
「凛ちゃんっ!嬉しい!」
正確には遊べないんじゃなくて、遊ばないだよ凛ちゃん!私は別に友達なんかいらないけど、折角凛ちゃんが私のために作ってくれた友達だ!会いに行かないと!
「ほら、見えたぞ!あのベンチにいるだろ?行くぞ!!」
「ベンチ?えっ??凛ちゃん!?」
待って待って!ベンチっておじさんしか居ないんだけど!!落ち着いてるって今にも消えそうなくらい地味なあそこのおじさんの事言ってたの??確かに生きてるか怪しいくらい大人しいけど!!ていうかおじさんは大抵大人しいデフォルト装備だよ凛ちゃん!
その後、妙にテンポの悪い返しをするおじさんの相手をしていたら気がつくとお昼会という謎の会合が誕生していた。凛ちゃんの手前おじさんは友達に出来ないとはっきり言いきれなかった私にも原因はあるけど。
「梨花本当に大丈夫か!?」
「えっ!うん大丈夫だよ!!」
「そうか?ボッーとしておじさんみたいだったぞ?」
「そうですね。よく一緒にいますから私の影響を受けたのかもしれませんね」
「怖い事言わないで下さい!!」
このおじさん、どうしてくれようか。はやく凛ちゃんの目を覚まさせる方法を考えないと!
「先生、いいこと思いついたわ!」
「なんだ?」
「これからはペアで行動するの!気が合う梨花さんとおじさんのぼんやりペアと余った先生と凛ちゃんのはきはきペア!」
「その前にコイツを何とかしないといけなかったか!!」
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まあ色々言いましたが何より続きを見てくれれば嬉しいです!次回もお楽しみに!!