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敬語おじさんと雨

前フリは大事。


今日は朝から少し降っていますね。流石に雨の日はいないと思いますが、いやどうでしょう、あの凛ちゃんが雨くらいで来ないと考える方が間違いですね。急いでお昼会に向かいましょう。


「あっおっちゃん、今日は早いな!始めるか!」

「凛ちゃん、雨なんだから普通お昼会は中止だよ。」

「そうですね。ベンチにも座れませんし難しいですね。」

「貧弱な事いうなよ!おっちゃん!」

「それを言うなら軟弱だよ凛ちゃん!まあおじさんは貧弱だろうけど」


やはりと言うべきか、凛ちゃんに雨など関係ないようですね。私もお昼会はしたいのですがこの場所では流石に私も含めて風邪を引いてしまうかも知れません。


「そうだ!!雨を凌げる所を探せばいつでもお昼会が出来るな!!」

「そこまでこの会に固執する理由がわからないよ。」

「そうですね。とりあえず、風邪を引いてしまうかも知れないので今日は解散しましょう。場所探しは来週です。」

「わかった!!」



――――

「よし、場所探しに行くぞ!!」

「えー、疲れるし面倒臭いよ凛ちゃん。」

「そうなると思いまして、一昨日と昨日のうちに下調べしておきました。候補地は2箇所ですね。」

「おっちゃん!!やるな!!」

「ちっ…雨の日は凛ちゃんと2人で遊びたかったのに…」


まずはここですね。この公園は無駄に広いので探すのに2日かかりましたがいい物件が見つかりました。


「おお!!広いし良いな!」

「こちらは新築で屋根、椅子、テーブル完備。近くに水道もあり、水圧も問題ありません。ベンチから多少距離はありますが、周りは静かでおすすめの物件ですね。」

「おじさん不動産会社なの??水圧まで調べてここに住む気?」

「よし、ここに決めた!!」

「そして凛ちゃんの即断即決!!」


まさか、1件目で決めてしまうとは。凛ちゃんは豪快ですね。ただここには1つ注意点があります。


「決めていただく前に1つ説明させて下さい。こちらの後方は墓地がありまして地元の有名な心霊スポットになっています。この東屋も霊の目撃情報の多発する場所です。…梨花さんのいる辺りが血濡れの女が出る席ですね。」

「ぎゃああああ!! お前はアホなんかあ!!何とんでもない所に座らせてんだあ!!!」

「あはは!!梨花おもろいな!」

「却下です!!別の場所にして下さい!!」


ダメですか、ではもう1つ場所に行きましょう。正直本命は今から向かう場所です。霊が気にならないのならあちらは設備的に優れていたので紹介しましたが、あまり気分のいい所ではありませんしね。


「2つ目はこちらです。屋根、椅子完備。近くにトイレもあります。設備自体は古いですが耐久性に問題はありません。そしてあのベンチからも近く人気も少ない。イチオシの会場ですね。」

「さっきより狭いし、ボロいけど全然大丈夫だな!」

「そうだね、いくら綺麗でもあそこは有り得ないもん。」


なかなか好感触ですね。こちらで契約して頂けそうです。


「ていうか今度からこっちにしないか?その方が梨花も座れるしいいだろ?」

「確かにそうだね!!でもまた曰く付きじゃないよね?おじさん。」

「ここには先程の様な噂はありません。只たまに近くで不思議なおじさんを見かけるという話は聞きました。」

「じゃあ問題ないな!!ここに決定っ!!」

「いや、すごく嫌な予感がするんだけど!!凛ちゃん、おじさん増やすのは禁止だからね!!わかった!?」


そんな梨花の願いが叶うことはなかったが、それはまた別の話。



誠に勝手ですが、リアルの兼ね合いで1日2話投稿にしようと思います。ストックは結構あるんですが、投稿出来そうにないボツネタもあるので。


もうすぐ累計100ポイント!頑張ります!

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