敬語おじさんと冷やし中華
食べ物ばっかりですみません。
まだまだ暑い日は続きますね。こういう日は前のそうめんみたいにお昼は涼しげなモノがいいですね。
「おっちゃんが冷やし中華買ってきてるぞ!!」
「いいわね。冷やし中華ってたまに食べたくなるのよね!」
「私は嫌いかな。なんか酸っぱいし微妙かな。」
「梨花!!冷やし中華の悪口いうなよ!!殴るぞ!!」
「えっ!…うぅ…おじさんのせいで凛ちゃんに怒られたじゃないですか!!黙って機械みたい炙りサーモンマヨ食べててよ!!」
凛ちゃんが怒った所は初めて見ましたね。余程冷やし中華に強い思い入れがあるようです。梨花ちゃんには大変申し訳ないことをしてしまいました。
「凛ちゃん、梨花さんもわざとじゃないのよ許してあげなさい」
「先生…、そうだな。ごめんな梨花」
「ううん、こっちもごめんね。あと花島…先生もありがとうございます。」
「ふふ、いいのよ。じゃあ凛ちゃん、行き場のない怒りは代わりに先生にぶつけなさい!! 殴り足りないなら、この何故か持っていたいい音のなる棒で叩いて!!さあ!!」
「さっきの言葉は撤回します!!花島ああ!!私が叩いてやるから覚悟しろ!!」
冷やし中華。人をここまで狂わせるとは魔性の食べ物ですね。
「おっちゃん!まさかそのまま食べる気か!?冗談だろ??」
「そのまま食べますよ。おかしいですか?」
「いたた、先生もそれが普通だと思うわよ」
「私もそのまま食べるよ。」
「嘘だろ…!!マヨネーズかけないのか??それもう冷やし中華じゃなくて酸っぱい麺だろ!!」
マヨネーズですか。なるほど、確か関東圏では一般的ではありませんが東海地方ではかけて食べるらしいです。凛ちゃんの親御さんはこの地域の方のようですね。
「凛ちゃん、実は関東では一般的にこの酸っぱい麺を冷やし中華と呼びます。マヨネーズはコンビニでは付属していませんし、家でもかけません。」
「そんな……嘘だろ?……なぁ先生、梨花、嘘なんだろぉ??」
「凛ちゃん、ごめんなさい。正直マヨネーズはないわ。」
「私は元々あんまり食べないからどうでもいいかな。」
時に世の中は残酷です。マイノリティは常に冷遇され、マジョリティの喰い物にされます。ただ私には凛ちゃんに伝えなければならない事があります。
「凛ちゃん、食事は自由です。何を言われても好きに食べていい……これが何か分かりますか?」
「おっちゃん…なんでマヨネーズ持ってるんだ??」
「かなり前買ったサラダについていました。カバンに入れたままでしたね。そして、これを酸っぱい麺にかけます。」
「おおっちゃん!! うぅ……見ろ!これが冷やし中華だぁ!!梨花、先生みてるかぁ!?」
「いや、おじさんお腹壊すからやめなよ。」
「この人保守的なのか好戦的なのかわからないわね。」
初めて食べましたが、酸味が緩和されマイルドになり、きゅうりなどの具材とも相性がいい。とても理にかなっていますね。
「凛ちゃん美味しいですよ。冷やし中華を教えて頂いてありがとうございます。」
「えへへ、美味いかおっちゃん?」
「まあ、凛ちゃんが可愛いからいっか!」
「そうね、おじさんには気の毒だけど屍は無駄にしないわ!照れてる凛ちゃん可愛い!! うふふ明日からマヨネーズを携帯するわよ!!凛ちゃんにマヨネーズを……うーんとってもマイルド(?)!!」
「こいつは元々腐ってるんだった。」
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次回は新キャラでます。