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統合失調症

夜の港

作者: 星野☆明美

工場に勤めていた。

3勤3休4勤4休。日勤夜勤。このローテーション。

顕微鏡で携帯電話のカメラモジュールの目視検査だった。

給料はそこそこもらえたので、熊本から種子島まで旅行に行ったこともある。

恋多き女なので、ここでも惚れた人がいた。

しかし、彼の携帯の待ち受けにはかわいい女の子の写真が写っていたので、初デートでは食事だけでバイバイした。

その後すぐ彼は、名古屋へ転勤になった。

その後も私は工場に通っていたが、この工場では短いスパンで首切りがされていた。

辞めるか名古屋に行くか選ぶように言われて、名古屋へ行こうと思った。

なりをひそめていた統合失調症の幻聴が現れて、精神的にガクッとなってしまった。母に付き添われて精神科へ行き、入院することになった。


退院した私は、Mサイズのコートを買って交通センターの地下にあるトイレで着替えた。しかし、身体がパンパンで見苦しい姿が鏡に映っていたので、そのコートをゴミ箱へ捨ててしまった。

車を運転して熊本市内を走った。

熊本新港へ行くと、オレンジ色の街灯が連なってきれいだった。

ひとけはほとんどなく、車を駐めて、すぐ近くの波止場に降りた。

海に赤い棒が何本もさしてあって、ゆらゆら揺れていた。

私はしばらくその情景を堪能すると、車に戻り、帰宅した。


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― 新着の感想 ―
[一言] なにげない思い出の切れ端からせつなさが滲み出ていますねぇ。
2019/05/29 08:42 退会済み
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