何も
何も起きない
俺は?
「今日もくもりか。」
曇天。雅也は独り。夕飯のおつかいに出ていた。ビニールに入っているのは調味料と何のか分らない肉
「しかし、何も起きないなんてな。」
闇は雅也の体の中に入り、特に何もおこらずに終わった。変態曰く、そう簡単に自分の物にできることはない筈。だそうで。
「あれ?そういや・・・・・気のせいか。」
~悪魔城~
「おつかれ。」
リヴァが雅也を部屋の中に入れる。
「ただいま。」
そのまま雅也は椅子に座り、机に突っ伏して寝る。
毎日その繰り返しだった。
「・・・・なんか、いつもあれじゃない?」
「う~ん、なんだろうね。」
変態とリヴァが奥でヒソヒソ。
「なんか、闇体に入れてからあれだし、なんか関係してるのかもね。」
「おお、それだ、なんか、茜さんも言ってた気もする。」
そして、変態は立ち上がった。
が、立ち上がったのがいけなかった。
ガツンと天井に頭をぶつけてしまった。
「え?なにこれ。なんで、なんで立っただけで天井?そんなに狭かったこの部屋。」
変態は天井を見るが天井は何事もなかったかのようにはるか上にあった。
変態が絶句していると。
「う~ん、魔界って不安定だからね。たまに外に出たら目の前にスーパーがあったり、右足だけ城においてきちゃったりするよ。」
「へ~、あ、俺、左手の薬指がない。」
変態の左手の指が4本になっていた。
「大丈夫、すぐに治るよ。」
変態はほっとしたようにため息をつき。
「よかった。まさか雅也は心をどっかにおいてきたんじゃねえのか。」
雅也は全く反応せずただ寝ていた。
~次の日~
「起きろ~!!」
葵が雅也の頭をたたくが起きない雅也。
「・・・・・・・・。」
葵の体を青い霧が包む。
そしてぽきぽきと指を鳴らし。
雅也の頭をたたく。
「ん?」
雅也は反応することもなく頭がつぶれるわけでもない。
「なんで、重力何倍にしたと思って・・・・・闇か。」
紫色の闇が雅也の頭を保護していた。
「厄介だな。」
「あ、ナイン君。もう大丈夫?」
ナインは頷く。
「たぶん、感情とかをアトンの闇が包んでるんだろう。おそらく、痛みとかも。」
その時
バン、とドアを開け変態が入ってきて雅也を引きずって外に行ってしまった。
「なにやろうとしてるんだ。変態。」
ナインが窓を開けると、目の前にスーパーがあった。
「やっぱり不便だな、外もまともに見えない。」
まさかね。
いやいや、1話が短い方が読みやすいでしょ。
あははははは。
では次話で。