俺のために
「おい!!大丈夫か!!」
叫んだのは変態だった。
「大丈夫だ、俺は。」
ナインは立ち上がるが、他の者は立ち上がらない。
「駄目だ、フェンも葵も。気絶と言うか怪我をしている。」
「変態!!雅也たちは。」
変態は光が発生した場所を見ながら。
「あぁ、たぶん雅也の方は大丈夫だな。でも、茜さんは、たぶん死んでる。」
「助けに行こう!!雅也の時間操作を使えば延命できているはずだ!!。」
ナインは叫ぶ。
「無理だな。こいつらだって怪我してるし、茜さんたちだけを優先するってのはできないな。」
変態はにやにやしながら言う。
「任せろ。俺には・・・・コレがある。」
ナインは自分が下げているペンタンドを握る。
『心の痛み、体の痛み、すべての痛みは、俺の力になる』
ペンダントが淡い緑の『光』を放つ。
~Side M~
くらんだ目が慣れてくると俺を助けてくれた人が見えた。
「茜さん!!」
「よぉ、雅也君。」
全然平気そうじゃない茜さんは作り笑いをする。
「待ってください、時間操作で体を。」
「駄目よ。あなたはそれ以上禁忌を破ってはいけない。それに、これは・・・・自分のためだけに戦い続けたことの代償かもしれない。」
「な、なんだよ!!意味分んないよ。あ、そうそう、俺をこの世界に飛ばしてくれたのは茜さんだよな
」
茜さんは苦しそうに首をかしげて。
「なんのこと?」
「茜さんでも分らないことがあるなんてな。」
「確かに・・・さぁ、手を離して。ナインってルールブレイカーにメモを渡しといたから、それに従って。」
~Side 9~
「うわ、すごいな、あっとう言う間もなく。」
フェンや葵その他の悪魔たちの傷をナインは治してしまった。
変態がナインの方を見る。
「おっと、今度はお前か。まいい、俺の力を応用すればそんなもの。」
変態の体から無色の霧が出てくる。
「その必要はない。変態だよな。俺がナインの面倒を見とく。お前は探究者を頼んだ。」
フェンは立ち上がり、傷だらけのナインを持ちあげる。
「へいへい。じゃ。」
変態の背中から翼がはえ飛んでいく。
「ったく、葵まで置いてくなんてな、メンドクサイ。」
フェンはゆっくりと歩き出した。
~Side M~
「おい、雅也、茜さんは。」
「まだ生きてる。でも俺の時間操作も限界だ。」
「分ってる。手を離せ。ガブリエルが中央世界を他の世界とつなげる前にお前にやってもらわないといけないことがたっぷりとある。」
雅也は手を離さない。
「雅也。」
「せめて・・・埋葬ぐらいは。」
変態は雅也の横に腰をおろし。
「この戦いが終わったら、その時まで悪魔王に預かってもらおう。」
「あぁ、行こう。で、なにをすれば?」
「全部リヴァが教えてくれる。行こうぜ、真実って奴は意外とすぐそこまで来てるんだ。」
俺たちの戦いは・・・ここからだってみじけぇ!!まぁ。
そんな感じですね。
茜さんOUT!!(物語から)
はい、感想をどうぞ
「え~っと、まぁ、なんて言うの?うん、で、まあ、もっと出番欲しかった。」
by友人さん
ですねはい。
では次話で