5 封印の洞窟
そして私たちはまた出発した。そう言えばオロンジュたちは自分で自分の身を守れるんじゃ…。だって魔法使えるはずだし、うちらは身を守るための保険なのかな?そこが疑問ね。
「着きました、封印の洞窟に…。ここからは更に気を引きしめてくださいね。」
「了解!」
「では行こうか。」
中はとても暗かった、明かりはアマの手元の火のみ。そしてとても寒い、今の季節は夏だが中は真冬のようだった。予想だと外は27℃に対してここは1℃もないだろう。夏用のでもローブだと肌寒い。ここに人が封印されていると考えると少し可哀想だ。
「あったぞ!あれがアンブルか、でもやはり割れているな。でも周辺に居るはずだが…。オロンジュ、生体反応は?」
「ありません、でも私たちを見つけたら襲ってくるでしょうし…。」
「そうです。だって魔力が不足しているなら喉から手が出るほど魔力が欲しいでしょうし…。…っは!もしかしたらもう洞窟を出て、近くの村に進攻しているのでは無いのでしょうか?もしかしたら近くの集落に魔力を…。」
「確かにルビュルーズの考えが正しければが生体反応が無いのも納得だ。そっちのほうが魔力の回復に時間がかからないからな。さっき耳を澄ましてみたんだが全く息をする音も心臓の音まで聞こえない、こんなに長時間心臓を止めるのも不可能だ。」
「ブリヨントがそう言うのなら納得ですね。ここから近い集落は…妖精の森ヴィ・レーヴが近いですね。妖精は魔力が少ないため少し大きなバリアを張るのでやっとです。それに人数が多い…、急ぎましょう!」
そして私たちは急いでヴィ・レーヴに向かった。しかし、もう遅かった。妖精は軽く手前に50人は倒れていた、魔力はなし。
「キャァァァァァ、ラデストよー!逃げて!アアアアア…」
「この悲鳴、東の方からです!急ぎましょう!」
まるでいつもきっと綺麗な森なんだろうが今は悪夢の森と化していた。見ているだけで心が痛む。きっとまだ消えてないから死んではいないけれど…。守れなかったんだ、この子達を私たちは…。
もっと速く着いていたら…、もっと速くあいつらの目的に気づけてれば…。そんな後悔が私の心を浸食した。
「ここです!まだ女王は無事です、アマ!すぐに結界を!」
「了解です!ジェモ・ディフェンデレ!女王様ご無事ですか?」
「はい、あなたは…星紡ぎの魔法使いですか!?なぜここに…?」
「『ラデスト』を止めるためです!他に残っている妖精さんたちは何名ですか?」
「あと30です、ここに全員居ます!」
「テレスさん、残り30名です!ここに全員居ます!探す必要はなさそうです!」
「了解です!皆さん行きますよ!」
《続く》
どうも、花見丘あんです!今回の隠れ話はテレスの好きな物についてです。テレスの好きなものは宝石です、小さい頃からお父さんが宝石商売を営んでるため好きになったそうです。ちなみに特に好きな宝石はサファイアだそうです。理由は好きな人に似ているからだそうです。さて誰なんでしょうか…。ではまた次回で!






