1 星紡ぎの魔法使い
「あっ、こんな話してる暇なんてないんだった。君たちの力を借りたいんだ。」
「どうして?私たちは魔術師の資格持ってないよ?ってかとれないし。」
「破壊の集団『ラデスト』が目覚めたんだ。」
「え…?嘘でしょ?昔曾祖母様が封印したはずじゃ…。」
「何者かに破られたんだ。それであと12時間後には完全に力を取り戻すそうだ。だから君たちが必要なんだ。」
「分かった。お父様のところへ通すわね。」
「転移魔法いける?」
「全然、かけられるのは慣れてる。」
「じゃあ行くよ!…サジテール・メタスタス!」
{エトワール家、書斎}
「お父様、ソレイユ家次期当主から話があるそうです。」
「なるほど、話を聞こうじゃないか。」
「コンステラ様はご存知かもしれませんが破壊の集団『ラデスト』が目覚めました。僕らの予想だと今から約12時間後には完全に力を取り戻すだろうと言われています。そこであなたたち星紡ぎの魔法使いに力を貸していただきたいのです。」
「なるほど、何人必要だ?」
「集団内の人数が5、6人なので10名ぐらい必要ですかね…。」
「そんなに要らないな、5人で十分だろう。そんなに星紡ぎの魔法使いをなめてはいけないよ?ただし、2つ弱点がある。それは魔力は1日しか持たないことと右目だ」
「1日ですか!?前は2日だとお聞きしましたが。」
「こっちも魔法の威力が前よりも上がっている。それに私たちは自分で魔力を生成しようとすると寿命を使ってしまう。だから生まれてからすぐに星紡ぎの丘で星と縁を紡ぐんだ。さっきシエルの魔法を見ただろう?右目に射手座が現れただろう。あれが縁の糸車だ。だから右目が弱点だ。右目が失くなれば私たちは魔法を使えなくなる。」
「了解です。でも右目は初耳でした。」
「ほとんどの人が知らないからね。ではメンバーを決めようか。まずはブリヨントだね、一番魔法の威力が高い。そしてシエル、シエルは遠距離魔法が得意だ。あとルビュルーズ・コメット、この子は幻術が得意だ。あとテレス・ギャラクシー、この子は回復魔法と観察力に優れている。最後にアマかな、アマは防御力に優れている。こんな感じでいいかな?」
「はい、十分です。出発は明日の昼です、よろしくお願いいたします。」
「了解しました。シエル、オロンジュを送って来なさい。」
「はい、分かりました。行って参ります。また転移魔法でよさそ?」
「ああ、よろしく。」
「よし行くよ!…サジテール・メタスタス!」
{ソレイユ家 馬車前}
「お父様、『ラデスト』の件で。」
「おお、どうだった?」
「星紡ぎの魔法使いを5人手配してくれるそうです。」
「おお、良かった。…もうそろそろ時間だな。シエルもありがとう。」
「いえいえ、お役に立てたなら何よりです。」
「じゃあ明日ね!」
「うん、じゃあね、オロンジュ!」
星紡ぎの魔法使いは時の魔法を得意とする魔法使い。原初の魔法、火、水、自然の中の自然から最初に派生した時の魔法。あらゆる物の時を止めることは出来る。でも強すぎたため先祖は魂に呪いをかけ、星に祈りを捧げないと魔法を使えなくなったと言われている。本当に行って大丈夫なんだろうか。そう言うことを考えてしまう自分がいた。
《続く》
どうも、花見丘あんです!今回の隠れ設定はキャラの名前についてです。実は全てフランス語が元となってます!例えばエトワールでは『e'toile、星』が元になってます。このように少し変えた感じ名前にしてます。気になるならGoogle先生などで調べてみると面白いかも。ではまた次回で!