表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍・漫画化】転生薬師は迷宮都市育ち  作者: かず@神戸トア
遠回り

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

727/872

フィジ

 風花の中つ国の最後の街、アキハラで宿を確保した後、冒険者ギルドに立ち寄る一行。

「やはり冒険者として受けられるような護衛依頼などはなさそうだな」

「残念ね。行商の人ならば、中つ国とハンソクの両方の言葉も話せると思ったのに」

「専属の護衛が居るのかもな。仕方ない。通訳の人だけを探すか」


 しかし、冒険者ギルドで通訳の依頼を出そうとしても、過去にそれほど事例がなくすぐに見つかるか分からないと言われてしまう。


「仕方ないから、とりあえず食事に行こうぜ」

「そうだな。最後の街で、美味いものを食べるとするか」

 ヨルクだけでなくジーモントもそちらに賛同しているので、心の中でこっそり2人を応援しているユリアンネ。


 その応援が効いたのか、ヨルクが選んだ料理屋は当たりであった。

「美味いな、この店!」

 ご飯は粒が立っており、焼き魚は塩加減が絶妙で、煮込み料理も型崩れはしていないが口の中でほぐれる程良いかたさである。

 ジーモントも一つ一つに納得しながら味や調理方法を推測している。


「あんた達、珍しいわね。この国の人でもなさそうなのに、ここの料理が分かるなんて」

 話しかけて来たのは、二十代半ばくらいの色気のある女性であった。

「いや、1人だけは中つ国かい?お、なかなかの美人揃いだね」

「いやいや、あなたの魅力もなかなかですよ」

 中つ国の言葉であったので、サンダーが少し年上に見える女性に対して愛想良く返事を返す。


「旅の途中なのかい?これからハンソク王国?それともあちらから来たところ?」

 少しお酒も飲んだ感じで、それもあり頬がほんのり赤く余計に色気が増しているのだろう。

「いや、俺たちはこれからハンソクに向かうところだ」

「シミ!」

 小さい声でとがめたつもりのユリアンネに気づいたようで、わざとシミリートにもたれかかってくる。

「あなた、なかなか頼もしそうね。私を一緒に連れて行かない?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ