オーガ村の攻略検討3
「これは、オーガ達を追い詰められているということか?」
今回倒したオーガ6体には女性体が2体含まれていた。しかも武器は刀でも棍棒でもなく、大きなナタか包丁かというものであった。
「つまり、本来の戦闘員以外の戦えそうなのを巡回に混ぜ出したと?」
「可能性はあるわね。こちらとしても希望が持てるわね」
次に遭遇したオーガの集団は6体のままであったが、男性体でも少し体格が小さいものが混ざっていた。
「いよいよ、かもな。大人になりきっていないものが混ざっているということだろう」
そして、その日の最後と決めていた戦闘相手にも、6体ではあったが女性体が1体、少し背が低い男性体が1体混ざっていた。
戦馬を連れてきて待機していたカミラ達と合流し、戦馬に乗って拠点に戻る際にその旨を共有する。
「敵の班員数が増えても、戦闘力の劣るものが混じり出したということね」
「もう少しこれを続けたら、いよいよ村に攻め入れるかもしれないのね」
「油断はできないが」
拠点に戻ると、山側で待機していたカミラ達が撃退した狼の肉を使ったジーモントの料理になる。
「早くオーガ村を殲滅して、山の向こう側に帰ろうぜ」
「ヨルクはオークの肉を食べたいだけだろう?」
「そうだよ。もう狼肉は……」
「じゃあ、食べなくても良いぞ」
「いや、それは。食べさせてください、ジモ様の料理は美味しいです!」
少し前には、オーガ達の数が増えて落ち込んだ雰囲気であったのに、オーガ討伐の終わりが見えるかとの希望で、皆に笑顔が戻る。