オーガ村の攻略検討
戦闘の後の休憩も終わったところで、11人が揃っているので相談を行う。
「なぁ、このままツキノハラに戻る案は無いのか?」
「ヨルク、どうしたんだ?」
「そろそろ俺達では力不足じゃ無いかと。もうこれだけ倒したのだから、ツキノハラに攻めて来る余力も無くしたはずだろう?」
「倒しても肉が取れない相手だからというわけでも無いよな」
「シミ!」
「いや、ヨルクの話もわかる。このまま2班に分かれて村の周りをまわっていても、オーガの数が5体以上になって来るならば、こちらが危機になり得る」
「皆さんには十分にしていただけました。このまま戻っていただいても……」
一番言葉が通じるサンダーが会話に参加してくる。
「確かに、拠点に連れ戻る作戦は結局うまく使えていない。それにオーガの数も増えた中で、それをやったとしてもどうなるか」
「シミ。でもこのままではいつか、ツキノハラにオーガ達が来る可能性は高いわよ。力不足の私達が、戦馬達と山側をついて行くから、ユリ達と1つの班を作ってオーガの数をもっと減らしてよ」
「カミラ……」
もう少し、オーガを少数ずつ狩り続けることにして、その減った状態でのオーガ村を再確認して判断することになる。
この中では戦闘力に不安があるヨルク、カミラ、ゾフィ、ジーモントの4人が戦馬と一緒に山脈側で待機することで、万が一にシミリート達の戦闘班が危険になった場合の逃げ場所を確保しておくことになった。戦馬に乗って逃げてしまえば流石にオーガも追いつけないとの作戦である。