オーガ村の発見2
「で、オーガの集落はどんな感じなんだ?」
4体、4体と連続で8体のオーガと戦うことになったユリアンネ達。戦い終わって息を整えた後に解体をしているときに、ユリアンネは使い魔シルヴィスを用いて先ほどまでよりも念入りに遠くまで偵察をさせていたのである。
「山の麓の森の中というよりは、別の小さめの山との谷間に集落を作っている感じね。丸太を組み合わせたような家っぽいのもいくつもあるし、それなりに頭もありそう」
「それでどのくらいの数がいそうなんだ?」
「家に隠れているのも居ると思うけれど、見えているだけで20体以上は居るわね。私たちが遭遇して倒して来たのでも30体以上になるのだから、結構な数がいると思った方がいいわね」
「このままその村に攻め入る選択肢は無いのだし、少し早いが戻ってシミ達と情報共有をしよう」
「そうね。まぁ、他にオーガの小集団が居ないか確認していくけれど」
ジーモントの意見に同意しつつ、帰り道でも4体のオーガを倒してから拠点にたどり着いたユリアンネたち。
「シミ達はまだならば晩御飯の準備をしておこうか」
「ジモも疲れているだろうし、もう少し後でも」
「いや、暖かいご飯が待っていると嬉しいだろう?」
「じゃあ、私も手伝うわよ」
カミラが自然とジーモントを手伝い、食事の準備をしているところにシミリート達が帰ってくる。
「お、いい匂いだな。やった、オーク肉だな」
発声はやはりヨルクであった。
「今日も多めのオーガに出くわしたよ。オーガ達も仲間がやられているのに気づいたのだろうな」
シミリート達の班にも、今日に発見したオーガ村の情報を共有する。