ミノタウロスダンジョン
ミノタウロスのいるダンジョンは北東の山脈麓にあるとのことで、今回も戦馬に乗って移動する。
「この前は1日程度だったから戦馬達もその辺で待機して貰っていたけれど、今回はどうする?」
「ま、戦馬自体がCランク魔物だしこの数がいれば、襲ってくる魔物達も適当に蹴散らせるだろうからそのままで良いんじゃないか?」
先日のオークダンジョンに引き続きサンダーが道案内に付き添ってくれる。今回も洞窟ベースのダンジョンであり大人数で進むのに向かないということで、それ以上のメンバは同行しないので8人のままである。
「このダンジョンは、先日のオークダンジョンと違って、集落の中でもある程度の腕を認められた者しか入ってはならないことになっています」
「まぁCランク魔物がたくさん出てくるならばそうなるよな」
「でも、サンダーさんも入ったことはあるのでしょう?」
「何度かありますが、いずれも途中までですね。このダンジョンを隅々まで探索した者はおりませんので、間引きが目的でした」
「確かにミノタウロスがたくさん溢れて集落を襲ったら大変だよな」
「いっそダンジョンコアも目指すとするか」
「シミ!そんなことばかり言って」
「でも皆も思っているだろう?」
「そうなれば良いな、くらいの気持ちの方が成功するものよ」
シミリートの発奮は空回りになったが、その気持ちだけは皆に伝わっている。
洞窟の入口前で下馬して昼食をとる一行。
「ゼラ達はこの辺りで適当にしておいてね。何日かダンジョンに籠ってから帰ってくるからね」
「綱は結んだりしないから、自由にしておいてね」
「襲ってくる魔物は撃退して食べても良いからな」
戦馬達と別れを告げて、洞窟に潜って行く。