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【書籍・漫画化】転生薬師は迷宮都市育ち  作者: かず@神戸トア
ストローデ領
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王国軍の真相2

 モンヴァルト山脈越で被害を受けて別ルートを探しに行った、騎士団の中隊長であるフリドルフ・ワイスブロット大尉たち。

 トリアンの西部に1,000人を超える部隊が居るのを見て、今後の対処に悩んでいる。

「このままこの森に潜伏していても、トリアンの情報入手はできませんので、なんとかトリアンの街に向かいましょう」

「とは言っても、あの軍勢に見つからずに向かえるのか?」

「少なくともこの人数が騎乗したまま揃って移動すると目立ちますよね。少人数に分割してトリアンに接近しないと」


 彼らはモンヴァルト山脈の西の街フスハレから南下して別ルートでの山脈越えを試したのであった。ただ、結局は山脈の魔物を相手に撤退することになり、人数を43人までに減らしてしまっている。元々王都を出た時には100人、それが魔術師団達に助けられたときに83人に減っており、さらにその2度目の山脈越えの魔物相手で大幅に減らしてしまっていた。ユリアンネ達のような治療ができるメンバもいないので尚更である。

 結局は山脈越えを諦めて、南のステルビア王国との国境を強引に騎乗で駆け抜けて来たのである。


「トリアンに入るのに、敵軍団がいる草原をこのまま東には行けません。南方か北方にそれて向かうしかありません」

「よし、北方にしよう。トリアンの北方には小さな山があるだろう。その方が姿を紛らわすことができるだろう」

「大尉、そちらは……」

「なんだ!私の方針決定に口を出すのか?」

「いえ、なんでもありません」

 トリアンの北の小山には領主館や貴族街があり、今いる森のように姿を隠すのにはふさわしくないのだが、その上申を聞く耳を持たないワイスブロット。

 確かに草原が続く南より視線が遮られるメリットもあるため、それ以上は口を閉じる副官代理。

 副官だったザットラー少尉は人数を半減させた2度目の山脈越えの際に死亡している。その激闘の際には肉体派の者達が生き残り、副官を含めて少しでも頭脳派だった者達が主に脱落してしまったので、ますます中隊長の思いつきで行動する部隊になっている。


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