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【書籍・漫画化】転生薬師は迷宮都市育ち  作者: かず@神戸トア
王国防衛
362/856

フスハレ代官館

 ユリアンネたちがフスハレの街で調達したり情報収集をしたりしている頃、魔術師団の中隊長のフェルバー大尉と副官のニキアス少尉は代官館に来ていた。


「フェルバー大尉、ようこそお越しくださいました。領主ルオルゾン伯爵の指示書は確認しております。このモンヴァルト山脈の魔物退治にご協力いただけるとのこと、ありがとうございます。冒険者にも魔法使いは少ないので大変助かります」

「代官アナスガー子爵。お言葉ありがとうございます。ただ、我らの数は少ないので微力ながら頑張らせて頂きます。数が多く先に到着したはずの騎士団の者達は?」

「少し会話をしたらすぐに出立されました。かなり急がれている感じでした」


 また、山脈の手前であるフスハレの街であっても、山脈の向こう側であるストローデ領の情報は入手していないようであった。騎士団が先に進んでいることをあらためて確認したのと、挨拶という義理も果たしたので、フェルバー達は代官館を去ろうとする。


 そのとき、館で働いている職員と思われる男から声をかけられる。

「不躾なお声がけで申し訳ありません。魔術師団員の方でしたら回復魔法をお使いになられる方はいらっしゃいませんでしょうか」

「はい、居ないこともないのですが?」

「実は代官の奥方マルゴット様が階段から落ちて怪我をされたのに、今の街の様子から自分なんかにポーションを使用してはいけないと拒否されていまして。同様に神殿の神官の方にお越し頂くことも遠慮されて、時間が経てば治ると……それで長引いたのが良くないのかベッドで寝たきりの時間が増えてしまい……代官様も奥方様のご意向がありつつもどうすべきか悩まれておりまして」

「先ほどはそのような素振りを全く……」

「我々職員にも良くしてくださる奥方様なのです。治療費は我々が負担しますので、どうか……」


 仲間と相談して再度訪問すると回答して宿に向かう2人。

「何かおかしな感じがしますね」

「確かに、そんなに治療を避けるのは何か訳ありなのか」


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