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【書籍・漫画化】転生薬師は迷宮都市育ち  作者: かず@神戸トア
元薬学部受験生
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サーベルタイガー

「あそこ、牙虎(サーベルタイガー)が2体!」

ゾフィの索敵でそれぞれが武器を構える。人間の大人より大きい四つ足の虎、それも大きく開けた下顎まで届くほどの立派な牙が左右に生えている虎である。

Cランク魔物が2体。単なるDランク冒険者が6人では緊張する数である。

同ランクでも強弱の差が冒険者側だけでなく魔物側にもあるが、一般的にはあるランクの魔物は一つ下位のランクが3〜4体集まったぐらいの強さの体感である。冒険者ランクと魔物ランクが同等であるとすれば、鉄級冒険者6人の“選ばれた盟友”では微妙である。

ただ彼らも訓練して来た結果、単なる鉄級よりは強くなった自信があり、銅級相当の強さにも間近との思いから、21階の踏破にチャレンジしているのである。


「ゾフィとユリがまず遠隔攻撃。俺とジモが1体ずつ盾で受け持つ。皆はその後に攻撃を」

いつもの方法をシミリートが声に出して言う。

敵が近付くまでに、ゾフィが片方に連続して矢を射り、半分以上は当てている。


もう一方のサーベルタイガーにはユリアンネが≪火炎≫の魔法を発動している。これは“オトマン書肆(しょし)”に初めて見学に行った際に陳列されていた中級火魔法であり、売れる前に写本して習得していた魔法である。≪火生成≫の後、≪火球≫を習得してからの習得であり、時間はかかったが今ではきちんと敵に当てることができている。

しかも前世の知識で、火は酸素を供給されると火力が上がり、火力が上がると火の色が赤色、黄色、白色、青色と上がることを、炎色反応とは別に認識していた。それを活用して、発動する火のイメージも白色に近い黄色まで再現することが出来ているので、他者の火魔法より高威力になっているはずである。


また、“オトマン書肆”に流れてくる魔法関係の書籍で、呪文の詠唱や魔法陣は必須では無いことを知り、今では呪文を唱えない無詠唱かつ魔法陣を描くことなく素早い発動を行えるまで習熟している。

前世での自転車習得で、最初は右足、左足と考えながらバランスにも気をつけてこいでいたが、慣れた後には全く意識することなく乗れるようになったことを思い出し、そういうものだと思うことにしている。


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― 新着の感想 ―
自転車のは体に染み付いたもので、魔法の例えには些かそぐわない気がします。 この作品で言うなら、通常の魔法の使用方法は毎回マクロを1から作りあげる(魔方陣の構築と詠唱がマクロを書く作業に該当)、主人公は…
[良い点] 自転車の例えわかりやすいし懐かしいですねー
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