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【書籍・漫画化】転生薬師は迷宮都市育ち  作者: かず@神戸トア
王都生活
240/854

王都外のガラクタ市場

「城壁外では特にはぐれないように男女ペアで行くぞ!」

神殿の露店市場ではそれほど治安に不安を感じていなかったが、掘立小屋の並ぶこの城壁外のエリアはときどき酸っぱい臭いなども漂って来て、ある意味でスラム街のような不安もある。

ヨルクとゾフィ、カミラとジーモントという割り振りを行い、シミリートは狙い通りユリアンネとペアになる。


「腕を組んでも良いんだぞ」

シミリートの発言にユリアンネはため息が出るが、実際にガラクタ市場の混雑の中に入ったらそうすることも覚悟している。もちろんいつもの顔まで隠すフード付きのローブ、そして最近はしていなかった口元を覆うマスクもつけて、杖スタッフは魔法の袋に収納しているので、もし何かあっても目をつけられる特徴的な物は何も無いはずである。


ガラクタ市場は、掘立小屋の間ではなくその手前、まだ外部の人間が来やすい何も無い場所で開かれていた。

ゴザなどを敷いてその上に商品を並べているだけの者が多いが、テントのように屋根もつけている者もいる。さらに神殿の市場と違い、通路と店舗エリアの区別も適当で区画整理もされていないので、ところどころにあるテントが視界をさえぎることもあり迷路のようである。


ここでは、神殿の市場では少なかった魔物素材、薬草なども冒険者ギルドが買い取らなかったと思われる半端なものが並べられている。

また、自身で調合したと思われる薬などを陳列している者や、魔物が使っていたのか冒険者の死体から回収したのかかなり傷んだ武器や防具を売っている者が居る。古着もろくに洗われていない汚れが残ったままでの販売がほとんどである。

神殿の市場と違い、行商人や王都内の一般市民っぽい人の出店は無いようにみえる。

飲食も含めて、前日に神殿での市場の値段を見て来た6人にとっては激安に思えるが、このエリアではその値段が普通なのかと思わされる。


かなりの混雑具合から、結局はシミリートと腕を組むまではいかなくても腕を掴む状態のまま市場をめぐり、適当に≪簡易鑑定≫をしながら目についた物を購入する。


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