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【書籍・漫画化】転生薬師は迷宮都市育ち  作者: かず@神戸トア
旅立ち
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メイユからの出発

「では皆さん、よろしくお願いしますね」

「お任せください!」

女性の商人クロリスの声かけに、冒険者側の取りまとめであるラインハートが答える。この20人の冒険者の中で最上位の銀級であるラインハートが応対するのだが、その相手方は3商隊でも最有力なクロリス商会の会頭らしい。実際、自身でも直接の護衛、騎乗の4人を雇っていて領都間の商いをしている馬車4台の商隊であり、この山脈越えの難所だけ他の商会や追加の冒険者と一緒に行動するとのこと。馬車の台数が少ない気もするが、単価の高い物だけを長距離運搬しているのでこうなるらしい。


シミリートとジーモントがそれぞれ騎乗し、シャドウとフェザーの兄妹が二人乗りする以外は馬車の御者台に乗るのも変わっていない。他の冒険者達も騎乗もしくは御者台に分かれて護衛にあたる。


もう1グループの方が少しだけ先に出発して、こちらのグループが追いかける形でメイユを出発する。

何事もなければメイユからフスハレには2泊3日の行程であるが、野営場所は共にモンヴァルト山脈の中になる予定らしい。その野営場所も先行グループとは別の場所にすることで、それぞれの規模でも何とか馬車を並べる空間を確保できるとのこと。


初日の昼休憩の場所も、既に山脈への坂道を少し登り始めたところであった。

この山脈の下半分は森になっており、見晴らしはあまり良く無い。森ではあるが、魔物が多いセルヴ大森林とは一応別物扱いで、遭遇する魔物もモンブロワ付近で多くみた森狼程度らしい。そうはいうものの、この人数規模の集団に対しては森狼達も襲って来ないので、昼休憩までは戦闘も発生せず安全な移動であった。


「このまま何事も無くフスハレに到着できると良いのだけどな」

前世記憶のあるユリアンネは“フラグ”という単語を思い出すが、ここの冒険者達でも“噂をすれば影がさす”に近い感覚で不用意な発言を戒める風習がある。そのため、その発言をした“無辺なる三芒星”の1人はリーダーのラニサヴに注意されるだけでなく周りの商人や冒険者達からにらまれるのであった。


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