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64.日常 1部完

ここは精霊の精神世界。魔王は倒れ大はしゃぎするギルドのみんなを見て微笑ましい気分を感じている精霊が2体いた。


「中々活気があって面白いですね、ギルドの皆さん」


「ミルティと言ったか、お主は契約主のグラスについてどう思っているのだ」


「グラス様の事ですか。それはもう私の憧れであり、恩人でもあります」


「ふーむ、硬い信頼関係で結ばれているのだな」


「ホルテラ様は契約主様とはどんな感じなのですか」


「ふむ、ゼーネシアか、あれはまだまだ形だけだな。私は元々セルファシアの精霊なのでな、これからゆっくりと信頼関係を築きたいと思っている」


「それは何よりですね」


「ふむ」


 いつの世も必ず逸材というものは現れる。私の時代はセルファシアが其れに値したが、この時代にはハイフレード、ゼーネシア、そしてグラス、3人もの逸材が現れるなんて。凄い時代にめぐり合わせたものだな。


「さて私はゼーネシアの元に戻るが、ミルティはどうするのだ」


「勿論私もグラスさんの元に戻りますよ」


「そうか、また一緒になる時が来ると言いな」


「あまりそんな大事は来てほしくないですけどまた会えるといいですね」


「ふん」


 魔王の再来は神の分析の力を持った術析師グラスによって抑えられた。これで本当に終わったのだろうか。先の事は私にも分からない。今はただこの新たな勇者の登場を祝福しよう。そして願わくは平和が一生続くことを願いたい。





 魔王を倒して数か月が経過した。すっかり魔王軍の話は聞かなくなり再び平和な時間が訪れることになった。そんな中僕は普段通り、ギルドオルトレールの依頼を受ける。


「よっし今日はこの魔石採掘のクエストでも受けるか」


「いいですねご主人様、今日もたくさん取りましょう」


「いっぱい取ってご馳走をたくさん堪能したいところだぞ」


「おいエルカ、今回はしっかりと役に立ってくれよ」


「わ、わかってるわ」


「あれれ、グラス君たち今日は魔石採掘の依頼を受けるのね、承ったわ」


「ありがとうございますセイラさん!」


「いってらっしゃーい!」


 僕はいつも通りセイラさんに見送られてギルドの出口の扉に手をかける。この先の新しい世界ではどんな景色が見れるのだろうか。


「さーて! 今日もひと暴れするか―」


「私もお供しますよご主人様―」


「ちょっと二人とも早すぎるぞ、私を置いていくなよ」


「おいおい、エルカ遅いぞ! それじゃあ先に行ってるかレピティ」


「そうですねえ」


「ちょっと待ってええええ!」


 こうして僕達の平和なギルドの日常生活が始まった。思えば王国選抜勇者に選ばれてすぐに追放されて、一時はもう駄目かと思った出来事もあった。しかし今ではエイマさんやゼーネシアさん、そしてセイラさんなどの素晴らしい仲間に出会えた。そして何よりレピティとエルカ、ミルティと言った信頼できるパートナーが出来た。こんな幸せをくれたこの世界には感謝したいなと思う。願わくばこの平和な時間がずっと続いてくれますように。そしてこれからも術析師としてあらゆる魔法陣を分析して解き明かしたいとそう思っている。


一部がこれで完結です。


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