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41.女神様!?

 赤い長髪に、鋭い瞳、聖女のような正装を身に纏い高貴な気品あふれているその容姿、見た目は完全に女神様である。しかし目の前にいるその人物が放つ言葉一つ一つが女神のイメージを(ことごと)く破壊していった。

 

「あなたがホルテラ様なのですか。全然想像と違くて驚きましたよ」


「それ言われ飽きてるからやめてくれないか?」


「いや、そんなこと言われても、女神様ってもっとこう、大人びていて品のある喋り方をするんじゃないかと思ってまして」


「お前! 私に品がないって言いたいのか」


「いや、そう言うわけではないですって」


「ちっ……たっく、言葉に気を付けろよな。ここは私の精神世界、つまりは内部の物を好きに扱えることが出来るんだからな。私の機嫌を損ねればどうなるかぐらい分かるよね?」


 その時ホルテラ様から凄いオーラを感じた。


「はい……勿論です。次から気を付けますって」


「ふん、全く今回の挑戦者は中々失礼な奴が多いな。ゼーネシアって言ったっけ、あいつも中々この私を目の前にして図図しい奴だよ」


「ゼーネシアさんとも対面したんですか」


「ああ、そうだよ。あいつにはさっき一足先に課題を受けさせたんだけど、中々の手練れぶりだった。私の欠片も6つくらい持っているようだし。図々しい奴」


 よかった、ゼーネシアさんも無事みたいだな。


「それじゃあ、自分も欠片の課題を受けたいのですけど、どうですか」


「ええとね、そう! というか今既に課題は始まっているのよ。今ここで私と勝負しな! 名前はえーと……」


「グラスですよ。ここでホルテラ様と戦うんですね」


「そうだグラス! 正確には分身体だけどな、先ずはレベル1ってことで、かなり弱い部類だけどそれでも女神であることは忘れずにな」


 次の瞬間凄まじい速さでホルテラ様が僕の目の前に接近してきた。


「っ!」


 あぶねえ、ギリギリ解魔石に触れて周囲の魔力を分析して、軌道を逸らせるように数値化して出力させていなかったら危なかった


 間一髪で躱すことが出来たもののこの速さ、分身体の弱い部類というのは何の冗談なのだろうか。


「驚いた! 私の攻撃を(かわ)すとはやるねえグラス。そしたらこれならどうかな?」


 ホルテラ様の手に魔力が宿る。この魔力は神級魔法? この威圧感はそうに違いない。


「ごめんね! 思ったよりやれそうだから、手加減は無しってことで。はあああああああ!」


「いや、まあ、もういいですってこのシチュエーション」


 分析、魔法陣数値化、このイメージで出力!


「バシッ!」


「うをおおおおおおお!」


 慣れた手つきで神級魔法に反応する故意の出力を放つ僕、ホルテラ様の分身体事魔法を一瞬で消し去ってしまったのであった。





「しまった、分身体のホルテラ様ごと消しちゃったら、これからどうすればいいのか聞けないじゃないか……なんだ」


 手がかりを失い次の行動が定まらずに困っている僕の正面に突然空間の歪みが現れた。


「成程ね、次はこっちに来いと言う事か」


 それから僕は空間の歪みの先に進んでいった。





「あれ、ゼーネシアさんじゃないですか!」


 空間の歪みを進んでいった先にはゼーネシアさんがいた。


「よかったグラスさんも無事だったのですね」


「いやあ一時はどうなるかと思いましたよ。意識を失ったと思ったら、いきなりホルテラ様の分身体が出てきて、戦うことになっちゃて」


「そうですね私も分身体と遭遇しました。それにここに分身体がいると言う事は、女神ホルテラの精神世界のようですから、無事に突入は成功したようです。後は課題をこなしていくだけですが……」


 何だろうゼーネシアさんが黙ってしまった。様子がおかしい気がする。よく見たら魔力もかなり弱まってないか。かなり苦戦したのかな。




「さあて、第二の課題の始まりだぞお前達。第一の課題とは違ってそう甘くはないからな!」


「っ!」


 分身を倒して間もないのに、聞いたばかりの声が聞こえる。


「さっき倒したばかりなのに、ずいぶんと元気そうですね……」

 

 やっぱり出てきたホルテラ様、第一の課題よりきついってかなり苦労しそうだ。


「さっきは2人ともよくもやってくれたな。少々出来るようだけど私から言わせたら2人ともまだまだよ。それで第二の課題の内容はね……」


 次の瞬間前方にいるホルテラ様が消えた……いや違うこれは。


「この分身体ではない私の攻撃を回避することだ!」


「面白かった、続きが読みたい!」


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