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17.無意識な出力

「あいつが、魔王軍幹部シャキラ」


 黒いオーラを身に纏い、凄まじい気迫、この威圧感は聖堂の時のグレイと以上だと感じる。


「この街を早速沈めていこうか」


 まずい早速街に危害を加えようとしている。直ぐに動かないとな。


「おい、お前が魔王軍シャキラか」


「うん? 誰だ貴様は」


「お前の討伐クエストを請け負った冒険者のグラスだ。今からお前を倒させてもらう」


「なんだと、ふざけたことをぬかしてんじゃねーよ」


「うわっ、こっちに来た」


 挑発は成功したみたいだったが、誤算として黒い闇を纏って急接近してくるシャキラが早すぎて目で追いきれないことだ。これは不味いかもしれない。


「喰らえ!」


 右手に凝縮した闇をシャキラが僕に直撃させようとしてきた。


「分析……ッ!?」

 

「ドカアアアアン」


 なんだ、僕が解魔石の力を解放して数値化した魔法陣を出力しようとする前に、突然シャキラの身体が爆撃されたぞ。


「グラス殿遅くなり申し訳ない」


「アルトさん?」


 あれこの国って軍事力がないんじゃなかったっけ。凄い数の魔導士をアルトさんが引きつれているような。


「魔道部隊出撃だ、魔法陣展開開始! 発射!」


「ドドドドドドド!」


 次々にいろんな属性の魔法攻撃がシャキラに連打されていく。これはいくら何でも強すぎるような、流石のシャキラもひとたまりもないだろうな。


「ウガアアァァァ、調子に乗るなよ、《魔防壁》展開!」


 あれ、解魔石の力も無効化されてないかこれ、まずいことになったなあ


「ハハハハハ! この防壁は魔王軍でも俺のみが使える力、魔力を無効化できるのだ。これでお終いだ」


 ちょっと待て、シャキラが僕の方に向かっているような。


「さっきはよくも俺を倒すとかぬかしてくれたな。先ずはお前からだ、食らえSS級魔術《裁き》!」


 シャキラは身体中に高濃度の闇を纏いだす。


「バシバシバシ……」


 まずい、解魔石が機能しない今の状態で攻撃されたら分析はできても出力が出来ずにやられる。ちょっとあいつを誰か止めてくれ。


「ご主人様ああ! 逃げてください危ないです」


 レピティの声が聞こえた、済まなかったな、どうやら僕はここまでみたいだ。


「おいグラス、今からそっちにいくぞ」


 まずい意識が遠のいていく気がする。エルカもごめん、ここまでみたいだ。





「う……ぐはっ……」


「ズドオオオオン!」


 その時シャキラの身体が突如僕の前に倒れてきて、危うく下敷きになりそうなところだった。


「あれ? いつの間にシャキラが気を失ってる。もしかして僕が勝ったのか?」








「おいグラス、お前レピティの奴が逃げてって言ってたじゃないか。反応が遅いんだよ。下手したらシャキラの下敷きになってたぞ」


「ハハハハ……」


 なんとレピティとエルカはアルトさん達とは少し遅れて駆け付けたとか。


 しかしその頃には既にシャキラの意識は途絶えていて、身体が倒れそうになっていたので、僕によけろと言っていたそう。


「成程なあ」


 ゼーネシアさんが言っていた僕のスキル《神の分析》は解魔石がなくてもSSクラスの魔法と直面する時自動的に分析で数値化した魔法陣を出力できる。


 今回僕はシャキラの魔力を分析をして数値化することで相手の意識を奪うイメージの魔法陣を出力しようとしたのだが、シャキラの魔防壁で解魔石が無効化されていた。それでもシャキラはSSクラスの魔術を使っていた為、解魔石がなくても出力が「神の分析」のスキルによって自動発動したというわけだ。


 しかし危なかった、もしシャキラがSSクラス魔術を使っていなかったらやられていたかもしれないな。とはいえ……。


「なんかあっさりしすぎて、緊張感のない終わりだったな」


「流石ご主人様でした。こんなに早く魔王軍幹部を倒してしまうなんて」


「魔王軍幹部の奴もこんなに早く倒れるとは、大したことないな。私1人でも余裕だったかも」


 随分とエルカは大口を叩くものだな。まあそういうことにしておくけど。


「一先ずこれで魔王軍幹部討伐完了ですね」



「面白かった、続きが読みたい!」


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