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36.無次元化~VS追放者~

「何さっきから身内で盛り上がっているんだよ。見ろよリミッターを外した俺の力を、精霊会幹部の連中の時は力を出せなかったが、今では全力が出せているのに加えて、さらに最大値も跳ね上がっているのが分かる。今度こそ精霊会を俺がこの手で沈めて自分が最高の存在であると証明する。来いよシテリィセリア」


「いや、あなたを相手にするのは私ではありませんよ」


「あ?」


「そんなに力が有り余っているなら、お望み通り僕が相手をして差し上げますよ」


僕は2人の会話にわりこむようにしてロイデミレタを挑発した。


「何だ貴様は確か、シェヘレラフォードの空間で俺に葬られた奴じゃないか」


「葬られてないからここにいるんですが」


「身の程知らずが、雑魚はすぐに片づけて、すぐに決着をつけに行くからなシテリィセリア」




「おらああああああ!」


 演算をかけたロイデミレタの魔弾が僕たちめがけて飛んでくる。しかし僕は一目見た瞬間からこの勝負は一瞬で終わると思っていた。


「分析」


「何?」


 ロイデミレタの魔弾は一瞬で消え去る。


「今の力はシテリィセリアの干渉能力だよ、そしてこれがあなたの演算の力」


 僕は練度100の演算能力でロイデミレタの外部空間をゆがめた。


「何だこれは! 俺の周囲の空間が、させるかあああああ!」


 ロイデミレタは空間のゆがみを解除した。


「はあ、はあ、はあ、この力は俺と全く同じじゃないか」


「まあ同じ力を使っているわけだから打ち消すことぐらいはできるかな」


「何でお前が俺の力を」


「話せば長くなりますね。このままシテリィセリアの干渉能力を使えば普通に勝てそうだけど、それじゃ面白くないな」


「ふざけんなよ。これ以上の力があるっていうのか!」


「シェヘレラフォード様の調和の力、ここで使わせてもらいますよ」


 僕はロイデミレタの演算能力とシテリィセリアの干渉能力を、シェヘレラフォードさんの調和の能力によって組み合わせた。


「何だこれは……」


「まず極限の演算能力で周囲の空間のありとあらゆる法則を分析、これをシテリィセリアの干渉の力で完璧に干渉し操り、調和の力ですべてを組み合わせる」


「なんなんだよその魔力わあああああああああ!」


「出来た無次元の属性」


「意味側わから」


「属性はない、無次元への変化、この魔法には誰も干渉できないよ」


「グゴゴゴゴゴ!」


 あまたの情報から分析した魔法陣の属性、それらを完璧に分析し、完璧に干渉、完璧に調和させたことで初めて生み出された無属性の魔法は、次元というものが存在しないまさに無次元というにふさわしいもので、この魔法に触れたロイデミレタはその姿が一瞬で無になるのだった。


「ふう、終わった」


「流石ですご主人様」


「ありがとう、戻ろうか」


「私契約精霊ですが、もうご助力できないくらいグラスさん強すぎですって」


「え、でもミルティって僕の魔力に呼応して強くなるんじゃないのか」


「私の強化上昇幅にも限界がありますよ。私が付いていけるのはおそらく出力100パーセントまでです。今グラスさんの攻撃はそんな次元をはるかに超えていました」


「ええ、そんなすごいことしていたのか、まあ無次元だけに次元がないってね」


「ぷっ、クスッ」


 無理やり寒いギャグをねじ込んだのだが、笑ってくれる当たり本当にミルティは良い奴なのであった。


「流石ですねグラスさん、これでロイデミレタは完全に消滅しました。晴れて精霊会は平常を取り戻せたといえるでしょう。一先ずシェヘレラフォード様の元へ戻りますか」


「もちろんだぜ」


 僕たちはロイデミレタを倒したということでシェヘレラフォード様の元へ報告へ戻った。







「随分と早かったな」


「いや早すぎるだろ……」


 冷静なシェヘレラフォードさんと違ってスワラリフォードさん達はかなり驚いている様子である。


「まあ無次元の力を使ったのだから、それは一瞬で型が付くことは容易に想像できるがな」


「無次元の力!?」


 みんなは理解するのに難しそうであった。


「何がともあれこれで無事精霊会の脅威は去ったというわけだ。お前の迎えも来たぞ」


「迎えですか」


 

 僕はシェヘレラフォードさんの視線の先を見ると見知った人たちがこちらに来ていることに気づいた。


「おーいグラス!」


「エイマさん!」


「ふふふ久しぶりですねグラスさん」


「ゼーネシアさんも」


「私も忘れないよね」


「セイラさん!」


 おなじみのギルドのメンバーと再会してうれしい気分になる僕、さらに三人の後ろに隠れている、人物がいることにこの時僕は気づき、さらにうれしい気持ちになるのだった。


「ご主人様!」


「ああ、間違いないあいつは」


 どうやら同行できなくてかなり拗ねている様子である。




「お前らあああああああ!」


「久しぶりだなエルカ」


「面白かった、続きが読みたい!」


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