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20.動き出す物語

「ふう、何とか間に合った」


 シレネへリンの爆風が晴れるころ、皆が手を構えている中で僕はミルティの精霊術を使って防御壁をはり爆風を防いでいた。


「精霊術・防」

 

 こちらも新しく習得した精霊術である。ラインナップが増えるとこういった緊急の場面でも助かることが多いのである。


「ミルティ助かった! 今回もありがとう」


「はい! またお役に立てて良かったです。また会いましょう」


 ミルティは消えていくのだった。


「ご主人様! 流石です」


 僕が爆風から救ったのはレピティとスワラリフォードさんの2人である。レピティは救ったのは確かであるがスワラリフォードさんには余計なことをしてしまったかもしれない。


「グラス助かったぞ!」


「え?」


「いやまさかシレネへレンの奴があんな攻撃を仕掛けてくるなんてな、私も下手したらやられていたかもしれない」


「それはどういう事なんですか」


「極限の攻撃、それがあんたの能力だろ、スワラリフォードさん」


 その時強化されたヘビーイーターに吹っ飛ばされていたコルネへタが現れて話しかけてくる。


「ふん、随分と私の能力に詳しいんだな貴様は」


「まあ、第三支部は色々とライバルとして目を付けていたからな、凄まじい攻撃を放つ代わりに、防御能力を失う技、それが極限の攻撃、《一撃のスワラリフォード》それがあんたの幹部以前の時代の異名だろ」


「くだらんな、そんな昔の話は忘れることだ。それにさっきは急だったから焦ったが弱点は既に克服している。そんな話は気にしないことだな」


 成程、スワラリフォードさんのあの攻撃力にはそんなデメリットがあったのか。


「さて、グラス、そこに丁度いい奴がいるだろ。とっとと提案したらどうだ」


「ここでですか」


「今が一番いいだろうが、コルネへタは基本興味のない話は聞かない奴だからな」


「ぎゃははははは! 言ってくれるね。スワラリフォードさんよ、まあ正解だが」


 正解なのかよ……。


「今回の勝負はお前の勝ちだグラス、約束通りお前の提案を聞き入れてやるぞ! まあ今だけ限定だが」


「じゃ、じゃあ分かりました。それじゃこの署名をお願いします」




 こうして僕は妨害が入ったもののロンディメデタでの戦いを終えて、無事コルネへタさんから署名を貰い、大精霊シェヘレラフォード様から頼まれた、精霊会幹部の署名3つを手に入れることになるのであった。


 序列第5位コルネへタさん、序列代4位へテレミレアさん、序列第3位スワラリフォードさんの計三人からの署名である。


 遂に当初の目的であった原初の精霊シテリィセリアの情報を大精霊シェヘレラフォード様から聞くことができるようになるのだった。






























 今再び僕は精霊会の大精霊の建物の中にいる。これから再びシェヘレラフォード様と対面するのである。


「緊張しますねご主人様」


「そうだね、やっとシテリイセリアの情報を知ることができる」


「ガタッ」


 扉を開けると再び現れたゲート、ここを通ることで大精霊様の世界へと移動することができるのだ。


「それじゃあいくよ」


「はい」






「やっと来たか。待ちわびたぞグラス」


 大精霊シェヘレラフォード様は僕達を迎えてくれたようである。


「早速ですがシェヘレラフォードさん、署名を頂いてきましたよ。精霊会幹部の過半数である三名のね」


 僕は署名をシェヘレラフォードさんに出した。


「ふむ、やはり第三位までの署名という事となったか。予想通りの結果と言えるな」


「予想通りなんですね。それは第一位の方の行為を知っていての意見ですか」


「……」


 シェヘレラフォード様は僕の探りを無視して続ける。


「さて、早速だがお前の提案を受け入れてやろう。原初の精霊についての話だったかな」


「……ゴクリ」

 

 僕はついに明かされる探していた原初の精霊の話が明らかになりそうになり緊張する。


「まあ、私が実際に話すより直接本人に聞いた方が早いだろう。来て良いぞシテリィセリア」


「え? は?」


 その時奥の扉が開き、見覚えのある透き通った風貌の精霊が現れた。


「お待ちしていましたグラス様、勇者セルファシア様の時以来ですね」


「え?」


 僕の頭は真っ白になった。





「面白かった、続きが読みたい!」


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