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14.交錯

【ババババンッ!(クエスト難易度S)魔王軍幹部シャキラを倒せ!】


「おーいグラス着いたぞ!」


「ずいぶんと元気な事で」


 エルカが指をさした先にあるのは《中央都市レヴィナルト》、王国並みの広大な都市が展開されているが、兵隊を持たない体制故に軍事力はそこまで高くはない。


 故に商業都市としては最大の規模を誇っているのに加えて、教育機関も最高峰であり《コルバルテ魔法学園》は誰もが憧れる超一流学校である。


「これは骨の折れる作業になりそうだな」


 今回の依頼は魔王軍幹部シャキラの討伐である。何やら今最も魔王軍幹部の中でも勢いがありかなりの強さらしい。


 依頼主はレヴィナルトの君主アルト・コルバルテという人物で、魔法学園の理事長も務めているだとか。


 とにかく巨大都市の上層部にいる人物であり、今回の依頼はそれだけ大掛かりなものとなっているため、要求される責任も壮大なものとなってくる。いくら何でも依頼の受注ミスとしかいえないわけだな。


「はあ……」


「おいグラス、お前何という辛気臭い面をしているんだ。レヴィナルトなんて滅多に来れるものではないぞ。もっと楽しまないかい!」


 レヴィナルトのセキュリティは恐ろしく堅い事で有名である。軍事力を持たない故の措置だとか。だから現地住民以外の立ち入りは僕のような呼ばれたもの以外基本的に禁じられている。


「エルカの元気さが羨ましいよ……そう言えばレピティは何処に行ったんだ」


「ああ、レピティなら、レヴィナルトに入れるように手配を済ませてくるとか言ってたぞ」


「ふむふむ、流石有能なことだ」


「ご主人様! さっき手続きを済ませてきました。早速ですが君主アルト様が私たちに会いたがっているだとか」


「よし、早速アルトの元へ行くぞ」


「了解です!」






「レネお嬢様、冒険者グラスがレヴィナルトに入っていきましたがいかがされますか」


「そうですね、引き続き彼を尾行いたしましょう。レヴィナルト入りは私が話しを付けてきます」


「かしこまりました!」

 

 グラス……あの時はただの鑑定レベルEの雑魚だと思いましたが、まさか魔王軍幹部討伐の依頼を受けるなんて驚きですね。果たしてあなたの実力は如何ほどなのか。真相を見極めさせてもらいますよ。






 僕達は今、依頼主のアルトさんがいる、コルバルテ魔法学園理事長室を訪れている。


「よく来てくれましたグラス殿、今回なんですがレヴィナルトに魔王軍幹部シャキラ襲撃の疑惑が掛かったため、お呼びした次第です」


 アルトさんはどこかの王様とは違って、ずいぶんと丁寧な口調だな。同じトップとしてこうも印象が変わるものなのだろうか。


「して、襲撃予想が大体1週間以内とされているため、この期間グラス殿には我がコルバルテ魔法学園の学生という身分で待機してもらいたいのですが如何でしょうか」


 まさかの学園生活実現とは、凄く願ってもない事である。今にでも隣にいるエルカが爆発しそうな勢いなのが分かるな。これは抑えなければ。


「……やったああ……ンンンン!?」


 予想通り大声ではしゃぎそうだったので、僕は瞬時にエルカの口を塞いでやった。


「ぜ、是非ともお願いしたいです!」


「面白かった、続きが読みたい!」


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