正式なログインはしてない。
2021/02/12 本文修正。
さて、素体?って奴の内容はよく分からないけど、僕に残された選択肢は一つ。迷わずに済みそうで良かった。
そんな訳で、選んだのは巳。所謂、蛇って奴だ。説明を見る限りでは、水を操るのかな?それと…?技術を愛する?
からの、隣人すべてを愛せと来た。
博愛主義って事?
うーん。よく分かんないや…。
巳を選択したら出てきたのは、こんな画面。
―――――――――――――――――――
素体が選ばれました。
あなたの素体は、望むものでしたか?
はい/いいえ
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んー?まぁ、望むものでは無かったかな?
―――――――――――――――――――
いいえ、が選択されました。
あなたの素体は、どう在りたいですか?
[ニニニニニニニニニ]
―――――――――――――――――――
どう在りたい?この質問何?
下の四角に自由記述みたいだけど…。
どう在りたいって、要はこのベータでどんなボスになりたいかって事?
そうだな〜…。うん。
[巨大な悪であっても、滅びなければならない。僕は、必ず負ける悪になりたいです。]
要は、バイ○ンマンみたいな?別に僕は主人公になんて成れないし、それなら主人公の為の、世界の為の脇役になりたいからね。
そして、次々に出てくる質問に答えていく。
最終的に、画面にはこんな言葉が。
―――――――――――――――――――
答えは得ました。
あなたは、新たに生まれた幼き悪です。
それはいずれ滅び、また生まれ出る悪の芽の苗床。
あなたの死は、次に繋がる。
法に縛られないあなたには、法を破る一撃を得るでしょう。
幼き悪が、どうなる可能性を秘め、可能性を掴むのでしょうか?
あなたの愛は、誰に向けられ、誰を救うのでしょうか?
―――――――――――――――――――
あ、うん。
「ちょっと何言ってるか分かんないです。」
『皆様、時間が近くなってきました。ログイン準備はお済みでしょうか?』
と、正午が近づいて、部屋内にそんなアナウンスが響いた。
ログイン準備って、要はさっきまでやってた心理テスト的な奴の事かな?
『正午になりましたら、各自でログインしてください。』
じゃあ、始めるか。
△△△
初めに、時空神が世界を作った。
次に、運命神が神を縛り、
その次に、創造神が星を作った。
続いて、精霊神が魔法を産み出し、
邪神が、生物を作った。
太陽神が、神の騎士を作り、
冥界神が、新たな神を作ることで、
世界は、混沌に包まれた。
最後に、干支神はその混沌を終わらせた。
その代償に干支神は、始まりの五柱にバラバラに封じられた。
バラバラになった干支神は各々意思を持ち、世界を壊すために動き始めた。
△△△
ログインすると、一瞬の意識の暗転の後に、そんな説明が流れた。
素体の説明で出てきた干支神の説明と今のやつと、事前に周防さんが言ってた説明から考えると…。
「つまり、僕らは世界を壊すために強くなればいいってことかな?」
「肯定。」
ちなみに、さっきの説明は白い空間に僕がいて、アナウンスが響いてきた感じだ。
そんな白い空間に放り出された僕の独り言に応える機械音が。
「誰?」
「操作の簡単な説明をいたします。」
「え?あ、はい。」
あれ?スルーされた?
「メニューと念じて下さい。」
はい、念じました。
「そこにある、ステータス以下は、分かると思いますので、説明を省かせていただきます。」
「手抜きだねぇ?!」
「残念ながら、メニュー内も含め掲示板は、ベータ版参加者しか書きこめない専用掲示板しかご利用できません。」
「あ、そうなんだ。ありがとう。」
「私は、サポートAI。番号6。これから何があっても、三時間はログアウトできませんので、ご留意ください。」
え?????
「ち、ちょっと、そんなの聞いてない!!」
「あなたのメニュー欄にログアウトボタンはとっくの昔に、破棄されました。」
ファ〇ュー、クソゲー!!
こうして僕は、神の箱庭と呼ばれる世界に飛ばされた。
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