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零の刃  作者: 風鳥院
第三章 王都陰謀
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第五十九話

 ドラゴン。種類は多くあれど、いずれにせよ魔物の中でも強い事に変わりはない。他の魔物よりも知性が高く、物理的な攻撃にブレス攻撃、また魔法に対する抵抗も高い。

と軍による情報が伝えられてくるが、戦い方に関しては一向に伝えられてこない。挙句の果てには、


「ゼノピア。君たちには先陣と言う大役を与えよう。なに、活躍すれば元の役職に就けるのだから感謝はいらない」


とこの場でもっとも位の高い者が言う始末。

ゼロたちに任せると言うと、その日の会議は終わってしまった。


「役に立たない話しかできなかったな」

「仕方ありません。ドラゴンは自然災害とも言われていますから普段であれば関わろうとはせずに、去るのを待ちますから。勇者がいるという事で討伐をさせるための時間稼ぎが任されたのですから乗り気ではない者がいても当然です」


ゼノピアの言葉に皮肉が入っているが当然だ。普通であれば死んで来いと言われているようなものなのだから。






軍が出陣した。ゼロたちは既にドラゴンが発見された場所へと向かっている。比較的近い位置にある森。その中にいるにも関わらず、背中が見えてしまっている。


「ここからではわかりづらいが旧種に見えるの。古代種よりは楽な相手じゃが厄介な事には変わりなかろう」

「旧種ですか。飛ぶ事はないと文献にはありましたが」

「絶対に飛ばないという事はないの」


情報を頭に入れながらゼロは考える。人の目がある中で倒さなければ、魔物の実験をしている側がこちらに興味を持たず、接触してこないとも言えない。軍が来るまで耐えつつというのが作戦の要と言える。

幸いにして軍が来ているのが見える。だがある程度の位置で止まったようだ。


「微妙な距離だが戦えば向こうからも見えるはずだ。命の覚悟はいいか?」

「元より主様の命運は共にするつもりじゃ。それに主様がいれば死にはせぬ」

「私も同感です。国のためにも死ぬわけにはいきません」


アサギとゼノピアの気持ちを聞いたゼロ。迷いを払拭した。


「アサギ。まずはこちらに引き付けるぞ」

「了解じゃ」


馬がドラゴンに怯えてこれいじょうは歩いて向かうしかない。アサギがドラゴンへと近づく。魔法陣がドラゴンの周りに浮かぶ。そこから一斉に式札が襲い掛かった!


「ギャオオオオオオォォォォォオ!!」


さすがに急な攻撃には対処しきれなかったようだがそれほどダメージも与えてはいないだろう。すぐにこちらに気付き、森から出てきた。


「デカイな」


城塞都市の名を誇るラグスの城壁等、大した事はないだろうと言える大きさ。こちらを視認するなり、大きな腕を振り上げ押しつぶそうとして来る。大きさの割には素早いと言える攻撃だ。

振り下ろされたそこに三人はいないが、地面には手跡がくっきりと残されている。その衝撃もかなりのものだ。おそらく向こうに控えている軍にも伝わった事だろう。


「今度はこちらの番だ」

活動報告でもお知らせしますが更新が遅れており、お待ちしている方がいましたら申し訳ありません。

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