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零の刃  作者: 風鳥院
第三章 王都陰謀
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第五十六話

少し遅くなりました、申し訳ありません。

「シッテイルノガイルトハ。ダガソレハドウデモイイ。コノサキニススミタケレバイッタイイチデタタカエ」


ソードデーモンはそれ以上話さない。交渉の余地はなさそうだ。何故ここにいるのか、誰が何のために、と様々疑問が浮かぶが答えてくれそうにはない。ただ戦う。それがこの場で求められている事なのだ。


「この家の者として私が」


進み出たのはゼノピアだった。剣を構える二人。

ゼノピアは剣の柄を口の前まで上げ、立てて構える。細身の剣という事もあり、それはフェンシングの構えにも見える。細身とはいえレイピアやエストックではない。

片やソードデーモンが構える剣は一般的な西洋剣。一見するとロングソードに見えるがよく見れば刀身は若干ではあるが波打っているためフランベルジュと呼ばれる剣かもしれない。それを片方ずつ持っているため二刀流だ。

しばしの静寂。動き出したのはゼノピアが先だった。


「はっ!」

「フン!」


両者の剣がぶつかる!単純な筋力さもあるためかゼノピアが押される。しかも相手は二刀流だ。もう一つの剣が彼女を襲う。それを下がることで回避するがソードデーモンにとってみれば大した問題ではない。追い打ちをかけるように二本の剣で怒涛の攻撃に出る。


「くっ…」

「ドウシタ、ハンゲキシテミロ!」


右から左からと剣が襲い掛かり、一方的にも見えるがゼノピアも致命傷にならないようによく防いでいる。しかし徐々に傷は増え、追い込まれている事には変わりがない。

突如として彼女の足運びが変わった。『ムッ』、と思わずだろうがソードデーモンも声を漏らした。ゼノピアは責められていたため少しづつ下がりながら対処をしていた。それを急に一歩踏み出す事で流れを変えた。


ソードデーモンの剣はただ単に振り回している訳ではない。当然フェイントも交えられている。右と見せかけ左といった単純なものから、右の攻撃をより強くするために左を囮にしたりと、知性を見せている。一歩踏み込むというのはより攻撃されてしまうようにも見えるがこの場合は少し違った。


体格差。それが二人にはあった。大きなソードデーモンは懐に対しての攻撃を防ぐのは不得意とまではいかないものの、他と比較すればレベルが落ちる。防御に徹していたからこそ、懐に潜ればチャンスがあるかもしれないとゼノピアは気付いたのだ。

剣の軌道を変え、ギリギリで防いだソードデーモン。攻守が入れ替わった。細い剣という事もあり、振うスピードは速い。魔法が使えない彼女が見出したのが連続攻撃なのだろう。


速い! 一撃一撃は重くはないものの、跳ねるようなその攻撃は防ぐことを意識させられてしまう。それはソードデーモンも同じ事。足運びを徐々に前に踏込み、連続で攻撃をするゼノピア。苦しみながらも器用に剣撃を防ぐソードデーモン。剣と剣がぶつかり合い、『キン』という音が響き渡る。そしてゼノピアが攻撃を変えた。

今までより半歩ほど踏み込む。攻撃をより相手に当てられる可能性も上がるが、それは避けられたり防がれれば、相手の間合いに大きく入り込んでいるため危険でもあった。その片足に重心をかけ、一回転しながらの攻撃!


「はあっ!スラッシュ!」

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