第四十一話
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「ギルド長は罪人となったのだ。王都へと送られてくる。それから匿えば」
「それはよろしくない。王都に着けば軍が罪人を管理するのだ。バレては使えない」
「では護送途中で襲わせる。それでいいですかな?」
皆がニヤリとする。確実に自分たちが政権へと近づいていると思ったのだ。
すると宰相がもう一つ提案をする。
「勇者がわかったのだ。共に行動させる者を付けた方がよいな」
「確かに。その方が情報を逐一把握できます」
「では我が方で奴隷か何かを探しておきます」
そして話しは現在のハフトへと戻る。
「王都へはギルドから連絡しとく。嬢ちゃんは明日にでも王都へ向かうといいだろ」
「はい!そうさせてもらいます」
「もうひとつ話が合ってだな。これから街に向けて一応の魔物騒動の終わりを発表するんだがそれに嬢ちゃんにも出てほしくてな」
「私でよければ構いません」
『看板みたいなもんだけど』、とマテヴは思ったが口にしなかった。ゼロにはすぐにバレて拒否されていたからだ。『野郎が出るよりは可愛いこっちがいいか』、という思惑もあった。
「じゃあ話す事決めてるから頼むわ」
「あれ、マテヴさんどこに?」
「あーまぁ、野暮用だ」
つつがなく街でのお祝いがある中、マテヴはある人物を探していた。中々見つからなかったが、その人物と共に行動していた者を見つけた。
「よう」
「帰るがよい」
「なんだつれねぇな」
「お主の顔など見たくもない」
「一応お前さんの主の上司みたいなもんだぞ」
「であるならば主様のとこへと行くがよい。無駄じゃろうけど」
『あん?』、と言うとキッと睨まれた。なまじ美人に睨まれるというのは恐ろしいものがある。
「アサギの嬢ちゃんよ、何があったんだ?ゼロの旦那どこに行ったか教えてくれると助かるんだけどよ」
「…はぁ。仕方あるまい。我も行く、ついてくるのじゃ」
なんだかんだと案内してくれる彼女。付きまとわれるのが嫌だという理由だとマテヴが知れば悲しむのは間違いがない。
しばらく歩き、宿へと着いた。
「主様、アサギじゃ。ギルドの者がどうしても話があるとかで来ておる」
返事がない。仕方なく帰ろうとすると、『入ってくれ』、と声が聞こえた。中へ入るといつものコートを着ていないゼロが立っていた。寝ていたのだろう。
「悪い、ゼロの旦那。早めに話しておかなきゃならなくてよ」
「大丈夫だ。それで?」
「魔物が操られていたって話は聞いてるだろ?それを直にオレは見た」
「操れるものなのか?」
「正直なところ見たオレでさえ疑ってる。だが実際に動かされてたとこを見るに」
「間違いがないって事か」
魔物を使役する。一部に魔物を扱いながら戦う者がこの世界にはいる。しかしそれとは全く違う方法である事が問題なのだ。
「話はこれだけじゃねぇ。テムの件はもう聞いてるだろうからこっちで任せてくれればいいんだが、エレンの嬢ちゃんが勇者で王都へ来るようにとの話があった」
次回もよろしくお願いします。




