第二十話
時期が時期なため忙しく更新できませんでした。
それにしても暑いです。
次の日の朝、遺跡組の招集場所に行くと既にマテヴがいた。
「お前が期待の新人ゼロと魔法が凄いエレンだな。オレが遺跡組の指揮を執るマテヴだ、よろしく頼むぜ」
「あぁ、よろしく頼む」
「こちらこそよろしくお願いしますマテヴさん!」
会ったことがあるとはいえ、初めて会うふりをしたマテヴはできる奴なのだろう。実際に冒険者が揃い始め、マテヴに挨拶する者が多い。
ダムザたちもこちらにいることを確認していたため一応挨拶をと考えていると向こうからやってきた。
「お前さんたちもこっちだったか。こりゃ楽できるぜ!」
「そこはちゃんと頑張ってほしいです、ダムザさん…」
「ガハハ、任せろ!」
エレンとダムザが話す間にマテヴがギルドの職員とともにメンバーの確認を始めていた。
「マテヴは戦えるのか?」
「あんた知らないのかい?マテヴさんはCランクの魔物と戦ったこともあるからね」
とミジーが教えてくれる。言われてみれば戦えもしないのに共に来るわけがない。全体を見渡す。それぞれがどれくらいのランクがあるのかはわからないが、この辺りに強い魔物があまりいない事を考えるにE~Cランクといったところだろう。
「よし、確認が取れた。これから移動を開始する!基本的にはあまり戦闘をせずに遺跡に向かう予定だ。変な事はせずにキビキビついて来い!」
ハフトを出てしばらくはゴブリンや小型のエイプ等といった低級の魔物が出るのみであり、順調に進めていた。
「エレン、俺たちがいた遺跡じゃないよな?」
「それはありえません。次世代の勇者が現れるまで絶対に誰もわからないですから」
となるとやはり未知の遺跡となる。『魔物の大量発生の原因がわかればいいのだが』とゼロは思う。ゆっくりと考える時間が無いとはいえ、未だ目的の無いまま、流されるように行動しているのは嫌なのだ。『まぁ、この世界を見て回るというのもアリか』と考えてもいる。
「全員ここで止まれ!一時休憩だ。ギルドから支給品もあるから使いすぎないようにして使ってくれ」
『やったぜ!』、『費用が浮いたわね』等と皆が言う中、いくつかのパーティーがマテヴの下へと向かっている。
「マテヴさん、ここまで大した魔物獲れてないからこの間に取ってきてもいいか?」
「うちらもそうしたいねぇ」
「こっちだって同じことよ!遺跡だか何だか知らねぇけど、金にならねぇのは勘弁だ!」
「わかった。しばらく時間をやる。ただし笛が鳴ったら必ず帰ってこい。それ以後のことは知らん!」
話しを持ちかけたそれぞれのパーティーがマテヴの返事を聞いて我先にと散っていった。元々30人程だったが残ったのは数えるほどしかいない。『ったく、どいつもこいつも』とマテヴが文句を言うのもわかる。
「ゼロの旦那たちは行かねぇのか?」
「調査が優先ですし、体を休めることも必要かなって思いまして」
「そりゃそうだ。奴らが何事もなく帰ってくるなんてのはありえねぇからな。そん時ゃ期待してるぜ」
「任せてください!」
この世界の人はどうしてこうもゼロの意見を聞こうとしないのだろうか。そう彼が思うのも仕方ない。とはいえ彼の口数が少ないことも原因ではあるが、冷静なところがゼロに任せても大丈夫だという安心に繋がっていることを彼は知らない。
水分補給や残った者と会話をしていると、マテヴが『そろそろいいだろ、めんどくせぇな』と言い笛を吹く。高い音が一帯に鳴り響き、しばらくすると出て行った者がちらほらと戻ってきた。皆一様に顔が明るいのはそれなりの数か、ランクが高めのを狩れたからなのだろう。
「おい、二班戻ってねぇな。どこいったか知ってる奴いねぇのか!」
『奥に向かってるのなら見たぜ』、『大物狙いだとか言ってたかしら』とあまり役に立ちそうでない情報ばかりだ。仕方なく待っていると、何人かの声がし始めた。それと音も近づいてくる。
「全員戦闘準備だ、急げ!」
そうマテヴが声をかけるとさすが冒険者と言うべきか皆がそれぞれ武器を構える。人の声、足音が近づく。すると周りの木がざわめく。
「トレントだ!」
「お、おい…。周りの木がこっち向き始めてる!」
「やばいよ、逃げようよ、ねぇ!」
逃げてきた者たちがあっさりと武器を構えた者たちを通り過ぎていく中、木が生き物のように動き始めた。
ユニークが2000を越えました。ありがとうございます。
次回もよろしくお願い致します。




