第十八話
読んでくれている人がいて嬉しく思います。
「それは構わない。俺にできることがあればやる」
「助かるぜ。テムの野郎配下に冒険者や傭兵をそれなりにそろえてやがるからよ。荒事に対処できるようにしておきてぇ。他にもタイミングが良いのか悪いのか魔物の大量発生が起きてやがる。奴が家を留守にすることも多くなるはずだ。その間に侵入するなりで証拠もあげなくちゃなんねぇ」
「他に懸念は?」
「ゼロの旦那は大丈夫だろうがエレンの嬢ちゃんはちょっとな。魔物次第じゃうまい具合に配置されてランクを与えて近寄ろうとするだろうぜ。あんだけの魔法が使えるとなると王宮もほしがるかもしれねぇからよ」
「それにのぅ、自分の配下もランクを上げさせてこの街を支配できるようにするかもしれんしの」
「エレンは俺がいるからなんとかしよう。だが他の奴はどうしようもないだろ」
「その辺はなんとかこっちで調整しておくぜ。明日には調査隊も帰ってくるはずだ。問題がありゃ冒険者の派遣に俺がついていけば、監視もできるだろうよ」
おじいさんが『希望的観測じゃの』とぽつりと言う。だが具体的に策を練るのは難しい。テムが何を望んでいるのかわからない上に、魔物の事もある。その場で上手く対応していくほかない。
「それじゃ俺は明日に備えなきゃならねぇからよ。話も聞いてもらえたし帰るとするぜ。よろしくなゼロの旦那」
「あぁ。こちらこそよろしく頼む」
マテヴが帰り、エルフのおじいさんと二人となる。ふと聞いておかねばならないことにゼロは気付く。
「なぁおじいさん。さっきのマジックアイテムの値段は?」
「タダでやろう。なに気にするでない。マテヴに協力してもらうことが条件じゃ。今後とも贔屓にしてもらえれば尚更いいかの」
と笑いながら言う。
「なんで俺だったんだ?エレンや他の冒険者でもよかったんじゃないのか?」
「ゼロよ、お主を見て君なら任せても大丈夫と思ったんじゃ。理由は簡単、商売人の勘じゃよ」
マジックアイテムの使い方を聞き、会話を済ませてゼロは宿へと帰った。
「勇者は少し考えが幼いかもしれん…の。それよりもあれほどの剣の者に出会えるとはのぅ。年をとっても楽しみはあるもんじゃ」
エルフのつぶやきに答える者はいない。
宿に着くとエレンが待っていた。色々と文句は言われたものの、時計を見せると『これが時計…』。初めて見たらしく、しばらく見たり触ったりしていたが、満足したのか返してくれた。
「遅かったですね」
「おじいさんがなかなか離してくれなくてな」
「アハハ、おじいさん話し好きですから。私も初めて会った時はなかなか解放してくれませんでしたよ。そうだ!ミーナが明日は空けといてほしいと言っていました。どうやら昼頃には調査隊が帰ってくるそうです」
「そうか。なら明日はその昼にギルドに行けばいいか。飯も食べられることだしな」
「そうしましょう。じゃあゼロさん、お先に失礼しますね」
「あぁ、明日また」
早く様々な事を書いていけたらと思います。
何か質問等ありましたらご連絡ください。




