第十話
十話目となりました。
これからも頑張ります。
ガタイのいい男はダムザと名乗り、再びゼロに問いかける。
「で、お前がオーガを一人で倒したってのは本当か?」
「あぁ。間違ってはいない」
「ちょっとゼロさん。そんなにそっけなく答えなくても…」
エレンがそう言うがそれ以上言うこともないとゼロは考えていた。相手の対応は少し高圧的なところがあるものの、どうにかしようとしているようではなく、むしろそれがただの確認のようでもあった。何とも言えない空気の中、次に声を発したのはダムザのパーティー仲間らしき女であった。
「悪いね二人とも。別に喧嘩を売りに来たわけじゃないの。ただ確認がしたくてね」
「おいミジー、それじゃ俺が悪みたいじゃねぇか」
「あんたはだまってて」
ガタイもよく何かの魔物の革か鱗を利用したスケイルアーマーを着たダムザが、ミジーと呼ばれる女の一喝でどことなく小さく見えてしまった。
「確認してどうするつもりだったんだ」
「もちろん勧誘よ。私と後ろにいるホゼと三人でパーティー組んでるんだけどね。私はサポート専門、ホゼは攻撃専門の魔法使いなの。当然魔法は余程の者じゃなきゃ一定の間は無防備になる代物でしょ?それをカバーする役目がダムザしかいなくてね。Cランクに昇格したからそろそろメンバー補充をしようと思ってたところなの」
「それで俺か」
「そういうこと。で、どう?今ならその子も一緒に」
悪い話だとは思わない。Cランクのパーティーと組めればできることも増えるだろう。ミーナが何も言わないところを見ると素行も悪くないのだろう。それに知らない知識も埋めることができるかもしれない。などとゼロが考えていたところに、代わりに答えたのはエレンだった。
「だ、だめです!理由は、えっと…、その……。そう!まだランクも足りていないので無理です。足手まといになっちゃいます!それはもう!」
よくわからない方向に自信を持ち、謎めいた理由で組めないとエレンは答えたのだ。皆が一瞬あっけにとられたものの、それまで傍観していたホゼがいち早く立ち直りミジーの肩をたたく。何やら二人で話し、こちらを見てなぜかにこやかになる。
「いやぁさすがホゼ。よく見てるよね」
「そうでもないでしょうに。ミジーも少しすれば気付いていたかもしれないよ」
「とにかくそれが理由なら仕方ないね。ほらダムザ、諦めて他を当たるよ」
「おい!なんだそりゃ。まだ話は終わってねぇっての」
「ダムザ、組めないって言ってるんだから仕方なくないか?」
「いや、よくねぇ。こいつと戦って俺は実力を測りてぇ!」
と組めないならば戦いたいと言い出したダムザ。仲間の二人が説得をするのだが一向に聞く様子はない。どうしたものかとダムザ以外の関わっている者たちが悩んでいると、
「では確認作業以外に実力を測る試験をして、それを彼に任せましょうか」
そう言ったのは先ほどからこちらを観察していた者であった。話の最初の方からいたが特に何をするわけでもなくこちらを見ていた者だ。ゼロはその視線に気付いており、なにかするかもしれないと意識をそちらにも向けていた。そしてようやくといったところでの登場であった。
周りの者は彼を誰だかわかったのだろう。わかってからの空気は一変し、周りは静寂に包まれる。この中で言葉を出せたのは彼が来ると知っていたミーナだった。
「来ていたならもう少し早く声をかけてくれればよかったんじゃないですか、テムギルド長?」
「いや、すんなり終わってくれればそれ幸いと思ってね」
とほほ笑みながら話すのはここハフトのギルド長、テム本人だった。
戦いを期待していた方がいらっしゃっていましたら、今回は申し訳ありません。
次回は戦いとなりますのでゼロの強さを書いていければと思います。
閲覧感謝しております。




