表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

2話目

フワッと意識が浮上するような感覚の後、

目の前には

『身体設定:初期計測データ』

『ジョブ:未設定(リストから選んで下さい)』

『スキル:未設定(リストから選んで下さい)』

の文字。何かした方が良いのかと思いもしたが、しかし孫が来ると言っていたので待つ事にする。


然程待たずにフワッと孫が現れた。

顔はそのままだが、髪色が緋かった。現実では難しい髪色も面白そうだと思ったが、慣れないものはやめておこうとも思った。

服装は普段家で着ている様なラフな上下だ。


「爺さん、とりあえず名前入力からな。本名はやめた方が良い。ちなみに俺はシュウ」


秋生(ときお)の秋を取ってシュウか…なら、私は春秋(はるとき)の春を取ってシュンかな?しかしシュウと混ざりそうだ。ここは無難にハルかな…


「では、私はハルにしておこう」


覚束ない入力だがちゃんとハルと入力できた。

後は髪型・髪色・瞳の色・体型・人相 等細かく設定出来るようだ。

作り込む人はかなり作り込むらしい。私は特に希望も無かったのでそのままでも良かったのだが、孫の希望で見た目を60代前半(皺が少し減った)、髪の長さを少し長めにした。

孫が髪紐(装飾アイテム)をくれるそうだ。


次はジョブの選択。

ノーマルプランでは戦闘職、回復職、生産職で各々に種類も豊富で、レベルが上がるとさらにクラスアップした二次職・三次職と言うものがあるらしいが、シルバープランでは簡単に、街人・農民・職人・商人の4種類だ。沢山あっても分からないから簡単で良い。

各々何かしらの成長補正がかかるらしいが、私がしたいのは散歩なので、街人を選択しよう…

「…爺さんなら農民が良いと思う。野菜育てたり、花育てたり、補正もかかるから大失敗も無いと思うよ」

「ふむ。大々的にやると大変そうだが、鉢植えくらいからなら何とかなるかな?」

では、農民をポチっとな。


さて、次は難題だ。

『スキル』である。

スキル一覧を見た孫が「少ない」と呟いたが、十分多いと思った。概要まで全部読んでいたら目がシパシパしそうだ。あ、老眼鏡を使わなくても字が読めている事に気付いた。こちらで読書するのも良さそうだ。


ノーマルプランでは10種類選んだそうだが、シルバープランでは5種類だそうだ。


モンスターとの戦闘も無いから戦闘系スキルは無い。あくまでも楽しくすごすためのスキルだな。


孫と相談しつつ、

「初心者農業(腕力に補正。植物知識のヘルプ付き。ありがたい)」

遠視(とおみ)(遠くの物が良く見える。双眼鏡の代わりになりそう。"えんし"ではない)」

「言語理解(多言語を理解できる。ゲーム内で読書するのに必要らしい)」

「生活魔法(攻撃手段に成りようが無い威力の基礎魔法。便利らしい)」

「帰宅(シルバープラン限定魔法。街の外にいても設定されたルームに帰還できる)」


まあ、こんな所だろう。

帰宅の"設定されたルーム"と言うのは確か、シルバープラン限定でビジネスホテルの一室の様な部屋が最初に支給されていた。…はず。

全ての項目を確認して、決定ボタンを押す。


「後はシステムに任せて大丈夫だから、俺は先に向こうに行ってるな」

そう言って手をふりつつ、孫はいつの間にか目の前にあった扉を潜っていった。



──設定が完了しました。

──適度に休憩をとりながら、新たな世界をお楽しみ下さい。

──ご安全に。行ってらっしゃいませ。



何処からともなく声が聞こえて、目の前に孫が潜ったような扉が現れた。


さて、散歩の時間だ。

ハルさんは総白髪ストレートnotハゲです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ