チャンス
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結局家に帰った俺に対してヴォルスがゴチャゴチャ何か言っていたが面倒だったので無視することにした。
無視した俺を見て更に何かわめき散らしていたが全て無視していたらなにも言ってこなくなった。
こちらとしては好都合だ。
あの日の夜、ゴーレムの気配が消えた。
おそらく敵の攻撃に耐えきれなくなり体が崩壊したのだろう。
また、傷付いていたであろうがゴーレムを倒せるだけの存在が森の奥に潜んでいることも分かった。
夜までに2回あの体を包み込む暖かさを感じている。
体から力が涌き出てくる感じがあるのでおそらくアレがレベルアップなのだろう。
仮称ではあるが、あの暖かさをレベルアップと呼ぶことにする。
記憶を調べてみたが、アルスに戦闘経験がない以上レベルは1だろう。
元のレベルが1だとすると2上がって現在は3か。
1日で3まで安全に上げることが出来たのだから御の字だろう。
その日はそのまま寝た。
次の日また村の外れまで行くと村から見えない位置でゴーレム作成を試す。
またあの体から何かが抜け出す感じがして昨日と同じ形の3mのゴーレムが現れる。
寝て起きると体の疲労感も消えており、再度ゴーレムを作れたことからやはりゴーレム作成には魔力を使用すると考える。
昨日より疲労感が少なく感じるのはレベルアップしたからだろうか。
ステータス的なものを見ることができればより詳しく判るのだがな、まぁ見方が分からない以上仕方ないか。
この分ならレベルアップを繰り返せばゴーレムを複数体出すことも可能かもしれない。
そんな気がするのだ。
そうなると戦術にも幅ができて有り難い。
今日のゴーレムへの命令は【サーチアンドデストロイ】だ。
見敵必殺は命令としては分かりやすい、ゴーレムに進ませる方向は森を抜けると山へと続く人のいない方面だ。
カウンター型より受けるダメージは減るだろうからより多く経験値を稼いでもらいたいものだ。
ゴーレムの出発を見送る。
そんなことを繰返す毎日を送っていると夕食後にヴォルスがケインに話しているのが聞こえてきた。
「……では頼んだぞ」
「はい、父さん」
どうやらヴォルスは明日出掛けるらしい、これはチャンスだな。
ゴーレムを送り出しレベルを上げはじめてから既に10日経過している。
レベルアップのスピードは落ちてきたが既にレベル14になっている。
盗み聞きを終え寝ることにする。
明日が楽しみだ。
ヒヒーン。




