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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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「お前を愛することはない!」と初夜に言ってやった。

作者: Ash
掲載日:2026/07/02

「お前を愛することはない!」


 自信満々に言ってやった。

 妻は呆然としている。

 初夜に妻に向かって失礼なことをしている?

 いいや。この女はこれくらいされて当然の悪女なのだ。


「こんなことを言われる身に覚えがないとは言わせないぞ。お前は某公爵の愛人として、公爵夫人を虐げていたことは明白だからな。


虐げていない? 某公爵とお似合いだと言われて、悦に浸っていただろうが! そのせいで某公爵夫人は地味だの、冴えないだの、事実無根の悪評を流されていたんだぞ!


そんなの知らない? あれだけ某公爵の傍にひっついていて、愛人の悪評が立たないとでも思っているのか!


俺はな、赤の他人だったお前のせいで恥ずかしい思いをさせられたんだ! 外国人から、あの女はどこで買えるか、と聞かれたんだぞ!


ショックを受けるのはこちらのほうだ! 何が悲しくて、赤の他人の令嬢が娼婦呼ばわりされるのを、弁明しなくちゃいけないのか! それもこれも、お前が淑女なら、平民だってしないことをやったからだ! この、尻軽!!


何を被害者ぶっているんだ! この国が蛮族だと思われた元凶が被害者ぶるな!


蛮族と呼ばれるのが嫌か? なら、獣だ! 人の言葉が通じるだけの獣だ!


酷い、そんなことない? 某公爵夫人の心を傷付けてでも、自分の欲望を優先させておいて、よく言えるな! お前たちを褒め称えた奴らは、着飾った馬鹿な獣がどこまで増長するのか、楽しんでいただけだ! お前らの味方じゃない!


お前たちを美化したのは、本音と建前の区別がつかない小娘と、恋愛遊戯を楽しむ奴らばかりだっただろう? 本当に滑稽だったよ、実害さえなければな!


泣いたって、何も変わらない。ドレスを着た獣は誰かが飼っていなくてはいけないから、俺がその役目を申し出ただけだ。俺と愛するマリーの子どもをこの家の後継ぎにする為にな。


実害を被った王侯と、傷付けられた某公爵夫人の実家はお前たちへの罰を望んだからさ。


酷すぎる? 貴族として、上流階級の人間として失格の、獣でしかないお前を飼ってやるだけ優しいほうだ。それとも、修道院に閉じ込められるか、お前を欲しがった外国人に与えたほうが良かったか?


某公爵は親戚からの申し出と、外交に大きな支障を与えた罪で、爵位を取り上げられた。某公爵夫人は政略結婚だったから、即座に離婚した。後釜にお前は座ろうとしたが、某公爵の親戚一同からの反対で、お前はこうして、俺のところに来る羽目になった。


それのどこをどうしたら、熱心に求婚されたと思うんだ。


庶子を後継ぎにになんかできない? いいや。お前たちに実害を被った王侯は継げるように確約してくれた。お前を修道院で不自由な暮らしをさせたくなかった、お前の両親もお飾り妻として、名前だけの母親にすることは了承済みだ。お前が何を言おうと、気鬱の病で離れで療養しているから、誰も気にしない。


俺の親戚が反対する? いいや。王侯に覚えの目出度いことだからと、大賛成されたぞ。お前をお飾り妻にすることは。


結婚はできても離れに閉じ込められ、他の女の子どもを自分の子どもとして扱われる屈辱。某公爵の愛人になっても分を弁えず、蛮族の国だからと、不平等条約を締結させられた元凶の償いとしては軽すぎるがな」


 この国が前と同等の条件で契約ができるようになるまで、王侯貴族は一丸となって、文明国だと、証明しなければならない。

 不平等条約の不利益を被りつつ、他にも時間と労力を払う。

 そうさせた元凶は、某公爵とこの女。それに二人を持ち上げた馬鹿共だ。

不倫カップルを美化する話って、契約社会の国にとって、結婚相手を敬う契約すら守れない非文明国だと言っているようなものですから、国力が大きくないと、こうなります。

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― 新着の感想 ―
この男は酷いな。 この男の主張通り、王族や親族がこの扱いに賛同しているのだとしたら、確かにこの国は蛮族と言われても仕方がない。
昔々、不倫は文化という迷言があってだな
やらかしの後始末大変だからこそ、「白い結婚という罰」が中途半端に労力かけ過ぎだと思う。 公開処刑はあれはあれで中世では重要な娯楽らしいのでコストかける価値あるけど、本件は大衆には影響無さそう。 主人公…
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