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2-15 大喜利回

【前回までの『女神さま』(仮題)のあらすじ】

 名もなき胡乱な女神。その地位を確保するために2年以内に担当世界で伝説を打ち立てないといけなかった。

 女神はラム・ウ()という俗名を名乗り自らパーティを組んで冒険をしようということになった。


 そのメンバー。

 伝説打ち立てを一旦丸投げされかけた青年エテア・サキユ。

 白魔法使いリヌル・ヲワカ。

 戦士ノーク・ヤマケ。


 彼らは冒険に出る前の打ち合わせを続けていた。

 主人公はノークと決まり、それぞれのキャラ設定もおおむね完了した。

 これから伝説を成功するために、魔王をMCとして大喜利会を行うことになった。



「前回、わたしが『なんでやねん』で終わりましたけど」

「風邪ひいてて声出すのがしんどくてね」

「いやそれはいいんですけどね。大喜利やるんですか」

「流れがそうなったんやからしゃあないやんか。これが風邪ひいて思考がおかしくなったせいなのか真面目に考えた結果なんかわからんのやけどもね」


「まあ、書けないよりはいいですね。まあこの展開でどれだけの読者がついてきてくれるのかも気になります」

「ベタというか、テンプレ展開でいいと思ってるんやけれどもね。何かそれをやることを嫌がってる自分がいる」

「一応まあ他にはなさそうな展開はしてます」


「テンプレ展開をなぜ書けないのかについてもこれから語っていくんかなぁ。と」

「どういう話になるか見えてないんですか」

「俺は物語の全体がわかってしまったら書く気が失せてしまうタイプなのかもしれない、と思ってて。それはある意味、『ちゃんとした作品』は書けないってことだから。そうなるともう、『上を目指す』小説を書くことはあきらめないといけない。今のところはとにかく書き続けることをするためにこんな妙な展開する話を書いてるけれども」

「まあ予想はしづらい話ですよ」

「そろそろこの『女神さま』(仮題)も結末が近いかもしれないと思ってる。できたら『女神さま』(仮題)だけで10万字到達したかったけど。無理に長引かせてもしょうがないからねぇ」

「やっぱり冒険に出ずに終わるんですか」

「そうなると思う」

「そのへんも書いてみないと完全にわからないんですか」

「そう」



     ▼


 お題。


 『あなたたちは魔王を倒すパーティです。面白く魔王城に突入してください』


 空間モニターにお題が表示されていた。

 ノーク、エテア、ラム、リヌル。四人はタブレットを手にしていた。

 それぞれのタブレットに回答を書き込む形式である。基本ホワイトボードに書き込むような感じである。


「『女神が釘バット一本で単身突入する』よりは面白いのを考えんとあかんのやね」

 エテアがタブレットを前につぶやく。

「大喜利の回答としてはもうちょっと爆発力が欲しいかなとは思う」

 司会の魔王がわかったように言う。

「魔王はお笑いにどこまで詳しいんだ?」

 ノークが訊く。

「余は笑いを取る側に立つ必要がない存在だからな。ある程度わかるつもりでいるが、お前たちとは棲む世界が違う分センスも違うかもしれない」


「じゃあぁ、みんなにウケたかどうかの空気感でぇ面白いかどうかぁ決めますかぁ?」

 リヌルが無難な折衷案を出した。

 その場の笑いとかどよめきとかいった感じでなんとなくウケたかどうかの判断をするという。


「ノークとリヌルは同じ世界出身だすか?」

 エテアは魔王の『棲む世界が違う』から疑問に思った。

 エテアは読者もいるはずの通常の世界からの転移者だが、ノークとリヌルはどこから来たのだろうかという疑問も起こる。


「ああ。そのへん詰めたほうがいいんでは?」

 ノークが手をぽんと叩く。

「だったらぁ世界設定いるでしょうぅ? 大陸とか村とかにぃ名前くらいぃついてないとぉ」

 このへんの設定はまるでできていないようであった。


「世界設定は必要だす。それはそれで一旦、今回の大喜利の答えを出さんと落ち着きまへん」

 エテアはなんだかんだで大喜利に乗り気であった。ただ良い答えがまだ思いつかなかった。


「はい」

 ここまでずっと黙っていたラムが手をあげた。大喜利の回答ができたのである。

「はい。ラムさん」

 魔王が指名する。


「魔王城に大量の納豆を詰める」

 タブレットを見せながらそれを読み上げるラム。

 苦笑みたいなくすくす笑いが広がる。

「どっからそんだけの納豆用意するねんっ」

 エテアのツッコミで少し笑いが大きくなる。


「いや、この大喜利回答してその反応を地味に描いてるシーンはしんどい」

 ラムが大喜利企画をやめようとタブレットを伏せた。


「はい」

 エテアが手を上げ指名される。

「魔王の肛門から勇者パーティが登場する」


 ラムだけが大爆笑した。



     ▲



「大喜利描写が無茶苦茶難しい」

「そういうのはわかりません」


「回答をぽんぽん出していく展開じゃないとかなり高い筆力がいるってわかったわ。ぽんぽん面白い回答を出していくのもそれはそれで労力きついし。大人しく次回から世界設定編ということで」

「なるほど。まあそうしたらまだ終わる方向じゃないんですね」


「うん。まあもうちょっと続けられるんじゃないかと思う。もう風邪もだいたい治ったので次回は……。あれ? 風邪ひいてるからおかしなことやってたのか? いや風邪治ったらまともなもの書けるって分けでもないよな。まだ混乱してる。風邪のせい」

 風邪のせいかどうか客観的に判断する方法がない。

 コロニスにももちろんわからない。


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