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黄金牛の頭とフードロス

 どうも八意斗真です。 

  

 最近では店に子育てにと忙しい僕です。 

 

 邪神ちゃんの名前は、リンネと言う名に決まりました。 

 

 他にも家には神獣が二匹いるのですが、基本動物たちは放っておいても好き勝手自由に部屋を駆け巡るり、自由に行動するわけじゃないですか、でもうちの子達は違います。 

 

 まずとにかく体にくっついてきます。 

 

 抱っこやおんぶ、背中に張り付くのは当たり前、離れたら死んでしまう呪いにでもかかったかの様に、引きはがすとぎゃん泣きします。 

 

 最初はそうではなかった神獣達もリンネがきてからは、必死に僕にくっつき、何かあれば嫌々と泣き叫ぶのです。 

 

 最初の何日かは微笑ましいのですが、これが続くと正直しんどいのです。 

 

 世のお母さん達の大変さがよくわかります。 

 

 まぁ離れる時は離れているので、まだマシな方だと思うのですが、さてここで動画の話に切り替わります。 

 

 動画やショート動画などみていると、本当に様々な料理や珍しい素材を使った料理、日本の物もあれば、他国の物まで様々な動画が見れる時代です。 

 

 特にこっちの世界では、内臓など食べない風習なので、大量にあまっていて、その処理に困ったりしているのですが、動物の足や頭なんかもあまり手を付けずに捨ててしまう部類に入ってしまいます。 

 

 タンや頬肉などは使いますが、他は頭骨で出汁をとる程度じゃないでしょうか?そんな動物たちの頭や手足なんかも僕は大量に保管しているのですが、マジックバックがなかったら、腐っていただろうし、冷凍しても大量に入ってくる素材に圧迫されて、保存する場所なんかなく、やはり捨てられる運命になってしまう事だろうと思います。 

 

 でも中国の動画を見てみると、頭を丸ごと煮て柔らかくして食べるなんて動画もあったりするんですね。 

 

 今回はそれに挑戦してみようと思う。 

 

 まず用意するのは、お馴染みの黄金牛の頭、角は黄金なのでカット済み、今回は頬肉もタンもついたまま、一番外の皮、皮膚に該当する部分もそのままのまさに、首をすっぱり切った状態の物を使う。 

 

 まずはこれを焚火なんかに無造作に突っ込んで、黒焦げになるまで焼く、その後お湯とたわしで焦げを取る様に磨くのだ。 

 

 黒い部分が綺麗に白や茶色い肌がみえてくるまで磨き、見えてきたら終わり。 

 

 頭骨は半分に割ってもいいし、そのまま豪快に頭のままでもいい。 

 

 頭が入る鍋に入れて、様々なスパイス、調味料、酒、脂、塩、砂糖、唐辛子、ベースの醬油か味噌を入れて、6時間から8時間は徹底的に煮ると完成。 

 

 骨の内部の肉までとろとろになって、表面の皮はプルプルのもっちり、手や箸でほぐれるので手づかみで肉を引きちぎり食べてもいい。 

 

 一見見た目が、完全に牛の頭なので、初めて見る人はぎょっとするかもしれないが、表面の皮はもっちりぷにぷにで日本だと捨てられる、大外の皮は独特で美味い! 

 

 肉にもしっかり火がはいっていて、とろとろな上に筋肉のついている部分で食感が変わり面白く、美味しい。 

 

 タレのつき具合が物足りなかったら、別皿にタレを用意してそれにつけるのもありだ。 

 

 はっきり言って、もし頭が廃棄されているなら、こういう料理を売りにした店なんか出来ても面白いし、物珍しさに人も集まると思う。 

 

 何より捨てられると言う所が心底もったいない。 

 

 魚の内臓もそうだろう、胃に肝臓、エラに頭、卵、心臓、目玉になんなら浮袋も丁寧に処理すれば食べられるのだ。 

 

 マグロの内臓が船内で破棄されるのがいい例だろう。 

 

 僕はヴィーガンなどと極端な事を急に始める前に、コンビニやスーパー、色々な店で出るフードロスを最小限に抑える事と、今まで破棄せざる負えなかった、部位にもスポットライトを当てる事によって100頭消費していた家畜を90頭の消費ですむかもしれない。 

 

 そしてなにより一番に救うべきは農家と農家で出る商品にならない野菜たち、これが非常に多く悲しんでいる農家さんも多いだろう。 

 

 これらの基準、規定外になってしまったがために値段がつかなくなった野菜たちを適正な値段で購入して、少しでも農家さん達にお金が入るシステムを構築する事がヴィーガンだといって騒ぐ大人達よりも必要な事なのだと思う。 

 

 世の中大の大人が何万人集まって駄々を捏ねた所で、100が0に急になるわけがないのだ。 

 

 私達は人間であり、獣ではないのだから、パフォーマンスではなく、話し合いで人類の未来は段階をふんで進んでいくべきだとも思う。  

 

 それだけに人類が積み上げて来た食の歴史と言うものは簡単なものではない。 

 

 だからこそ、こちらの世界では食べ慣れていない内臓や頭や破棄していた素材を生かすのが僕の役目なのかもしれない。 

 

 な~んて小難しい話を考えているが、初めて作ったにしては美味いな・・・・・・これは店でもだしてみるべきかも? 

 

 「もにゅもにゅもにゅ、とろとろでうんまぁ~い」 

 

 「きゅきゅん!」 

 

 「んなぁ~」 

 

 「あぅ!うまま!!!」 

 

 中国恐るべしって所だよなぁ、なんでもかんでもそのまま真似すればいい訳じゃないけど、一頭を食べるなら、その骨の髄まで食べきるって考えは、尊敬できる。 

 

 うん!今度店でも出してみよう!そして結構な量があるからPTサイズだな。 

 

 そしてその頭を野生児の様に手でむしり食べる子供達・・・・・・べとべとだぁ・・・・・この後お風呂にいれなくてはいけない。 

 

 子育ては戦争だとも実感する斗真だった。

 

 

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