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キャラメル豚と琥珀牛のハンバーグ定食

 定食屋 八百万  

 

 この店、まず飯が美味い、最初の頃はどちらかと言うと王都の住人も食った事のない料理の珍しさに惹かれての事だったが、主人である斗真が料理人スキルに目覚めてからは、味の質が格段にあがり、王宮の料理人や貴族相手に鍋を振るっている料理人に負けない、否それ以上に美味い料理を出すようになった。 

 

 そして、冒険者達にはありがたい、強化バフがついてくる。 

 

 八百万で飯を食っただけで、スタミナはもちろん自分より格上の相手でも難なく勝てる様になったり、毒地帯の毒を無効化したりと、今まで毒の沼地に囲まれて採取できなかった薬草の大量確保などに成功している。 

 

 それだけではなく、病人達も藁をも縋る気持ちで押しかけ、ほとんど末期状態だった患者の回復、毒による錯乱で精神異常をきたした患者の治療、欠損による退役兵の復帰、冒険者への復帰しかもリハビリ期間も短く、すぐに一線級に戻すだけの継続治癒能力。 

 

 これらの異常な能力を発揮しながらも、八百万がもしくは斗真自身が普通に料理人としてやっていけているのは、何故か?。 

 

 5大英雄のニーア達が後見人をしているからか?領主であるアーサーが認めているからか?王家直属部隊のクラウスが傍にいるからか?果てはその全てか? 

 

 答えは、斗真がその事を何も気にしていない事に起因する。 

 

 冒険者達がランクが上がり狩りも楽になり、実力もついてくるそのきっかけが八百万でも斗真はそれを自分の手柄とは思わない。 

 

 病人が治っても、各国との政治がうまくいっても、その事を報告しても彼から返ってくる言葉は祝福の言葉だけ、なんだったら祝って料理を作ろうと言うしまつ。 

 

 住人達はそんな斗真が好きだった。 

 

 だから余計な事はもう言わない、影から守り、狩りで大量に手に入れたら、素材をおすそ分けして、ある意味では平穏な生活を演出してでも日常を守るといった感じだ。 

 

 斗真は斗真で冒険者がどれだけ活躍しても、難病に苦しんでいた貴族が治っても、そりゃあめでたい!と自分の手柄にはしない。 

 

 いつの間にか優しく見守るのが、恒例というか?普通に接する、気持ちよく過ごしてもらうのが目標として住民達も動くようになった。 

 

 そんな八百万亭。 

 

 さて話は変わるが、みんなはお肉が好きだろうか?食の国日本には美味しいお肉を育てる文化がある。 

 

 牛にとっては不健康な話だが、要はごろごろのんびりストレスなく生活させて、ご飯も好きなだけ食べさせ、甘い物はもちろん時にはお酒なんかも飲ませて、体全体の血行良くマッサージなんかもしてあげちゃって、好きに生活させてぷくぷくの肥満児を作っちゃおう!これが日本のお肉の作り方である。 

 

 人間は牛を不健康に育てて残酷!なんていう人もいるが、牛からしたら自由に運動、好き勝手に飲み食いしていくら太っても問題なしのぐーたら生活、甘味からアルコールまでOKの外敵もいなくまさに自由な生活、海外の様に狭い場所で無理やり餌を食べさせる事もない。 

 

 でも日本の人間はそんな事は誇らない、むしろお肉の事ならアメリカだ!アメリカの赤身が最高に美味いんだと言う人もいるが、実際アメリカでは何が行われているだろう?なんと日本の和牛が大ブーム!今まで自分達が食っていた肉はなんだったんだ!?と混乱する人まででた。 

 

 だが悲しい事に和牛は美味いが高い・・・・ここで出てくるのが悪い奴等、和牛とは全然関係ない肉を和牛と偽って売る行為が大ブームに!本物の和牛を知らない人が、偽物の和牛を食べ、所詮島国の肉だな、アメリカの肉がやっぱりナンバーワンだとすれ違いう事に、もちろんアメリカでも和牛に追いつくべく日々肉の研究はしている。 

 

 ネットで有名な日本には四季があるからと言う言葉を知っているだろうか?春夏秋冬、これに海外の人は頭に?が浮かぶ、四季なら私の国にもあると、だがその後実際に日本で過ごした人の言葉を聞くと、日本に来て初めて四季がどんなものか知ったと言う外国人は多い、つまり春、夏、秋、冬でこんなにも暑くなったり雪が降ったりコロコロ季節が変わるのを味わう事になるとはと驚いたと言う。 

 

 そんな四季も今では温暖化で薄れ始めている日本、日本人は自国を褒める事がカッコ悪い、恥ずかしい事だと思い、あまり口にしないがそれはいい事なのだろうか? 

 

 おっとまた話がそれましたね、各国では食文化が大きく異なり、世界三大料理は中華にフランス料理、トルコ料理だが、日本ほど他国の文化や料理を取り入れ自分達の好みにアレンジした国は他には中々ないと思う。 

 

 この料理もその一つ、ハンバーグだ。 

 

 ハンブルグ風ステーキからハンバーグステーキに、数多くの料理店が独自の作り方を貫いて、わが社が一番と胸を張る料理。 

 

 お肉だけのお店もあれば、玉ねぎにパン粉を足す店もある。 

 

 そんな八百万の隠し味はなんと、お味噌!それも少し甘めの。 

 

 多すぎず少なすぎず、肉に味が馴染む様にお味噌を少しだけ入れるのだ。 

 

 するとどうだろう?どこかのお店のハンバーグに似た、豊かで味わいある美味しいお肉に変わるのだ! 

 

 ちなみに今回のお肉はキャラメル豚の甘味あるこってりしたお肉に、琥珀牛の旨味の強く、このお肉ですきやきくいた~いと思わせるお肉を半分ずつ混ぜて作った、八百万ブレンドでございます。 

 

 そこに肉汁とお酒、醬油と玉ねぎ、小麦粉を混ぜあわせ、生クリームで伸ばした特製ソース。 

 

 最近では肉の新鮮さにものを言わせて、中心部分がユッケの様に生でも美味しく食べれる事を謳うが、今回の火入れは、切っただけでは肉汁はでない、確かに切った瞬間に肉汁が溢れ出る演出は見た目華やかでいい、だが味で完璧に勝負するなら、切った後に上から少し押す事で断面からじゅわっと肉汁が出る!これが完璧な火入れ!噛んで噛みしめて最高の味を出す肉の火入れ!。 

 

 温め直すぽっちもついてる。 

 

 サラダは別皿で、ジャガイモと人参のグラッセとハンバーグ、ご飯に味噌汁、漬物にお浸しもつけて、別料金で目玉焼きとチーズもつけちゃう。 

 

 「できたよ~」 

 

 一声かけると、足音が響く。 

 

 「今日はなに!?」 

 

 「にくだぁ!」 

 

 「お肉!美味しそう!」 

 

 「キャラメル豚と琥珀牛のハンバーグ定食です」 

 

 「「「「いただきます」」」」 

 

 「何このお肉!柔らかい!」 

 

 「うぉぉぉねっとりしてまろやかで」 

 

 「複雑な味の絡み合いなのに口に入れただけでわかるのは一つ、美味しいって事!」 

 

 「硬めに炊いたお米がまた美味いんだよなぁ、贅沢に卵の黄身だけ乗せちゃったり、チーズかけても美味しいんだろうなぁ」 

 

 「なにそれ!?卵の黄身!?」 

 

 「冷蔵庫に黄身だけの状態で用意してあるよ。白身はスープか焼いて別に使おうかと」 

 

 定食で黄身を別料金で追加できる様に、小皿に小分けにして冷蔵庫にもう準備してある。 

 

 「あわ~!まろやかで美味しい!お肉の肉汁とソースと絡み合って!ご飯!ご飯が進む!」 

 

 「ああ~卵の黄身って!すきやきに似てるんだ!うまっうまい!」 

 

 「お肉もまぜてあるんですよね!二頭のお肉が混ざり合って複雑なのに美味しい!」 

 

 日本人のこだわりは強い!他国の料理を自分達の好みにアレンジする事に余念がないラーメンもその一つ、そしてハンバーグ、数多くの料理がアレンジそして進化して各店舗切磋琢磨して美味しいを競う。 

 

 美味しい国 日本。

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