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クラウス登場

 アーサーさん達にお寿司を食べてもらったが、もっと手を加える余地があったなと思って反省する、どこかこれでもいいと思っていた部分があったのは否めない、昆布締めや焼きウニでもっと旨味を足したり、温かみがあるネタなど温度の差を楽しんでもらえるような物だったり、折角の異世界のなのだから、異世界の米をもっと積極的に使ってもよかったと思う、でも米自体そんなにみないのと、色々な色が違ったりはまだいいが、手に取ってみて明らかに酢飯に合わない形の米は選べないと思ったのもある。 

 

 他の料理はともかく寿司だけは、何度も作ってきた分自信があるし、素人なりに上手くやれてる気分でいたけど、反省点は多い。 

 

 それはまず置いといて、キングサファイアシュリンプ、キングサファイアエビとでも言うか、それでも長いな、伊勢海老のよりは小さく、何が比較対象でわかりやすいかな?身が凄く大きいんだ、ジャンボフランクフルトに尻尾と頭をつけた様な大きさで、普通のエビは体の外お腹あたりに卵を抱えていたりするのだが、このエビは体の内部に卵を抱えるタイプで、卵を取り出すには身を切り開いてとるか、そのままかぶりついて一緒に食べるかといった感じのエビで、生で食べるとぷりぷりぷちぷちと非常に美味で甘味もあり、寿司ネタやしゃぶしゃぶなんか最高の食べ方かもしれない。 

 

 その豪勢で豪華な卵つきのエビ、色も緑だったり青みがかったりしていて凄く綺麗だ。 

 

 そのエビを思い切ってエビフライにしちゃいたいと思う!。 

 

 タルタルソースには黄身が抜群に美味い、鳳の卵を半熟とろとろの状態の物にマヨネーズ、塩、胡椒、レモン、王玉の玉ねぎを細かくカットして混ぜ、酢は異世界の酢、太陽の実から作った酢を使う。 

 

 オーソドックスのとろとろタルタルソース、黄身の味が強く通常の物よりも美味い!これをパンにはさんで食べるだけでもご馳走だ!黄身がとろっとろで美味い! 

 

 ちょっと手を加えて、きざみワサビなんか入れた奴と粒マスタードを混ぜた3種類に分けてみた、玉ねぎのかわりにらっきょやピクルスなんかを入れても美味いと思う。 

 

 キャベツの千切りにキングサファイアエビを三本も豪華に乗せて、タルタルを添えて、漬物、煮物、味噌汁、米、う~んこれだけでも豪華だけど、もうちょいほしいかな?グラナダ領でとれた、グラナダ鉄砲貝を二個追加で添える!うおおおおおお!!めっちゃ豪華で美味そう! 

 

 グラナダ鉄砲貝のまたデカい事!これはインパクトも食いでもある!むしろ俺が食いきれるか心配なボリュームだ!。 

 

 ねねが来たと思ったら一緒にお爺さんを連れて来た、一瞬ガンダルフさんかなと思ったら、全然違うお爺ちゃんだった。 

 

 「お爺ちゃんこっちだよ!」 

 

 「おうおう!ガロの娘さんは元気だの、邪魔するよ」 

 

 「お兄ちゃん、お爺ちゃんお腹すいたんだって」 

 

 「丁度できてるけど、ボリュームもあって、あと歯は大丈夫かな?ちょっと硬いかも」

 

 「何、まだまだ若いもんには負けんぞ!歯もほれみろ!かったい虫型魔物も儂の歯でバキバキよ!」 

 

 「じゃあ大丈夫だね、お爺さんも一緒にご飯食べよう」 

 

 「いいのかい?悪いのぅ」 

 

 リリも呼んできて、四人でご飯を食べる事に。 

 

 「今日はキングサファイアシュリンプのエビフライ定食!グラナダ貝のフライもついてるよ!」 

 

 「わぁ美味しそう!お兄ちゃん!これは銀貨8枚はとらないと駄目だからね!めんどくさいからって銀貨5枚なんて言わない事」 

 

 「はい・・・・」 

 

 「今回ばかりはねねに賛成かな、小金貨1枚でもいいと思うよ。エビ三本にグラナダ貝二個もついてたら、そりゃ安く売っちゃうと他の店に恨まれちゃいます」 

 

 「まぁそれもそうか、うちが価格破壊するわけにもいかんしな、どれ食べてみよう!」 

 

 サクサクの衣、厚すぎず、すぐにぷりぷりの身が現れる、こりゃ贅沢なエビだ!大ぶりの身にタルタルが混ざって、美味い!ご飯にもパンにはさんでも、これは人気になるはずだ!。 

 

 「エビも!タレも!豪華すぎるよ~!むっちりのぷりぷりで美味しい!」 

 

 「おかずが美味しいとご飯を自然と沢山たべちゃう!卵のタレだけでも豪華なのに!エビと食べると美味しさ倍増で!もう凄い!」 

 

 「こりゃ!小金貨とられても安いくらいじゃな!美味い!もぐもぐ!うん!美味いぞ!」 

 

 「グラナダ貝も抜群に美味いよ!これ!まさにびっくり!」 

 

 「海の味だ!火が入っても濃厚で美味しい!」 

 

 「小食の人は食べきれないかもしれないね!私は食べれるけど」 

 

 「ねねも食べれるもん!あげないんだから!?」 

 

 「おうおう!ガロの娘達よ!いっぱい食えばいい!獣人族はそう簡単には太らん!食べたもんを全てエネルギーに変えるからのぅ、だから人間より身体能力が特に高い」 

 

 「お爺ちゃん、お父さん達の事知ってるの?」 

 

 「儂はガロの兄貴分じゃ」 

 

 兄貴分?師匠とかじゃなく?随分歳の離れた兄貴分だな、そんなこと考えてると、店のドアが開いた。 

 

 「斗真~腹減ったよ~」 

 

 「おうさ~邪魔するぞ~」 

 

 ニーアさんとフィガロさんだった。 

 

 「うん?ニーアにフィガロか」 

 

 バン!!ニーアさんは勢いよく店のドアを締めた。 

 

 「フィガロ!!全力で散れ!!!」 

 

 そんな声が聞こえると、二人の気配は消えたと思ったら。 

 

 「あほう共が!!逃げれると本気で思っとるのか、もどってこんかい!!」 

 

 爺ちゃんが片手をクイっと引っ張ると、店の前に二人の影が、地面に叩きつけられた、ドアが閉めてあったので埃が入ってくる事はないが、そとは土埃がもうもうと舞っている。 

 

 「いってぇえええちくしょ~」 

 

 「嫌な予感はしてたんだよなぁ」 

 

 ニーアの悔しそうな声とフィガロのやれやれと言った声が聞こえてくる、二人の影がすりガラス越しに立ち上がると、また店のドアを開けた。 

 

 「クラウスの兄貴いつの間に返ってきたんだよ!暗黒大陸にいるんじゃなかったのか?」 

 

 「その分だと、未だに呪いは健在の様ですな、クラウス兄」 

 

 「それも今だけよ、これを見ろ」 

 

 クラウスの爺ちゃんの皮膚にどんどんヒビが入っていく。 

 

 「まさか!!」 

 

 「まじかぁ!?」 

 

 心臓が鼓動するかの様に、ドクンドクンと体を震動させながら、脱皮の様にパラパラと殻を破る様に大きな体になっていく。 

 

 「暗黒大陸でガンダルフ様にあってな、呪いを解きたければ、ガロの娘達にあえと言われ、今日到着した。斗真様の食事によってどうやら呪いは解けた様だ」 

 

 よぼよぼの干からびそうなお爺ちゃんだった、クラウスさんが脱皮して口ひげが似合うナイスミドルに変身した、否ミドルって歳でもないか、皺とかないもんな、なんかでも見た目が完全に紳士って感じの見た目だ、それこそ執事なんかしていそうな、そう思っていると、破れた服を早着替えで本当に執事服に着替えた。 

 

 「ふぅ・・・・・呪いをかけられて20年、実に長い間だった。邪神討伐戦の時この姿じゃなかったのが悔やまれる。リリお嬢様、ねねお嬢様私が呪われていなかったら、貴方方の御父上や御母上は死ぬ事はなかったでしょう。申し訳ありません」 

 

 なんのことかわからず、リリもねねも俺も固まったままだ。 

 

 「リリやねねはもちろん、斗真もクラウス兄の事知らないんじゃないか?」 

 

 「自己紹介がまだでしたね。私はクラウス、後ろの暴れん坊主二人とクリスタ、ルーカス、ガロ、アセリアにギムレッドを鍛えた兄貴分の冒険者で18歳の頃帝国の従者部隊序列3位の位置に昇進するも20歳の時に、邪神の呪いにあい年老いた姿に変えられ、現在40歳にして斗真様の食事により呪いを解呪する事に成功いたしました。これからは貴方様に仕えます、我が主斗真様」 

 

 「多くのSSSが死んでいく中、最前線で邪神の動きを封じたり仲間に甚大な被害が起こる攻撃をいなしたり、じじぃの姿で俺ら5人相手に完封する様な化け物だよ。よかったな斗真、これからは何が起こっても安泰だぞ」 

 

 「げぇ!!斗真に仕えるってマジかよ!!飯が気軽に食いにこれなくなるだろ!!帝国の従者部隊に返れよ!!」 

 

 「おいおいおい!随分でかい口を叩くようになったな小娘、うん?そういえばドラゴンの血を引いていたんだっけか?ドラゴンの血を引いていながらSSS止まりとは!!誇張しすぎだろう!!精々お前にはトカゲがお似合いだ!この雑魚娘!!!」 

 

 「斗真聞いた!?こんな乱暴なおっさん八百万で雇ったりしないよな!な!斗真!それになんだよ!リリお嬢様にねねお嬢様ってきもい!!最高にきもいいいいいいいいいいい」 

 

 「あっはっはっははははそんなに私の手にかかって死にたいのかね?望み通りそうしてやろうではないか?んんっ?」 

 

 急に来たお爺ちゃんが脱皮して、そのお爺ちゃんが凄い人でこれから俺に仕えるって言われても・・・・店も困ってないしなぁ、お客さんとはいい関係を築いているし、問題起こされるのはちょっと・・と考えていても口に出せずに困っていると。 

 

 「もぅ二人とも喧嘩しないで!クラウスおじちゃんもニーアお姉ちゃんも喧嘩するならもうこの店にこないで!!仲良くできないなら来てもいれてあげないんだから!!!」 

 

 「ねねお嬢様・・・・」 

 

 「ねね~」 

 

 「仲良くするの!しないの!どっち!!」 

 

 「「仲良くします」」 

 

 ねね、なんて頼りになる子なんだ、俺は何も言えずに黙ってみてるだけで精いっぱいだったのに。 

 

 「とりあえずクラウスさんはうちで働きたいって事ですよね?」 

 

 「そうです!獲物の調達でもなんでもお任せください!!周辺の警備なども大丈夫です!」 

 

 「八百万はともかく、ギムレッドさんが今は宿を積極的に管理してくれているので、引き継ぎとかすればクラウスさんに任せる事は可能でしょうか?もちろん商業ギルドともいい関係なので、お互い損がない様にしたいです」 

 

 「なるほど、ギムレッドは商業ギルドのマスターでしたね、なら問題なく引き継げるかと」 

 

 「武力とかなしで、穏便に話し合いで決めましょう。それにそろそろ御領主のアーサーさんも食事にくるとおもいますから、アーサーさんにも説明しないと」 

 

 「かしこまりました。すべて斗真様の御心のままに」 

 

 ああ~、そういう態度はなれてないので、やめてほしいどちらかというと、リリやねねの為に後見人とか後ろ盾であってほしいな、アーサーさんって公爵家当主もいるけど、守ってくれる人が多い事はいい事だと思うのは、親馬鹿だろうか?兄馬鹿かな?

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