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ウェールズの孤児達

 ウェールズ 孤児 

 

 ウェールズの孤児達は、ウェールズ孤児院に入る事になるのだが他国の孤児からすれば、この孤児院の時点でウェールズの孤児は恵まれていると考える。 

 

 清潔なトイレにお風呂、隙間風の無い建物、十分に広さのある個人の部屋、幼少組の子で一人で寝れない子は仲のいい年長の子の部屋でお泊りしたり、寝かしつけたりとしてあげたり絆も強く、また言葉の読み書きはもちろん、冒険者、商人、どこかの貴族に仕える時の礼儀作法など様々な教育をしてくれる。 

 

 食事も美味しく、お腹いっぱい食べれるし、八百万の斗真兄ちゃんの所でご飯を食べる事も認められていて、おやつもでる。 

 

 多くの冒険者がおこずかいをくれるが、孤児院の先生が個人個人の卒業の日にむけて貯金してくれる。 

 

 孤児の為の卒業に向けてのアルバイトなどもあり、年上組は卒業後の事を考えて孤児院にいる内から貯金したり、目標としている就職先でアルバイトしていたりする。 

 

 その分ウェールズでは他の街に比べ、領主であるアーサー様に納める税金が高いのだが、その分自分達の様な孤児の受け入れ、高年者や事業で失敗した人の救済、冒険者や他労働者の万が一の時の為の救済処置など色々なセーフティがある。 

 

 こうした弱者救済、もしくは一度落ちてしまった人をもう一度社会で働けるようにと考えたのが、斗真兄ちゃんである。 

 

 斗真兄ちゃんの国の話をアーサーさんとギムレッドさんなど頭のいい人達が考え、よりよい方向に考えて今のウェールズがある。 

 

 他の国の孤児は、良いと評判の孤児院でも奴隷売買をしていたり、助成金の横領や暴力、売春などあたりまえだと聞いて怖くなった。 

 

 たまに他所の街から来た貧民や孤児を見るし、話す事もあるけど、みんなここは天国だと言う。 

 

 税金だ、借金だ、といっても本人が生活する最低限は保証されているし、家も食事ももらえて仕事もあり頑張ればちゃんと評価され、給料も増える。 

 

 他所の国から逃げて来た奴らはもっと酷い状態の奴らもいる。 

 

 がりがりのボロボロで音や光に怯え、自分の近くで大人がちょっと動いただけで体を硬直させ体を丸め小さくなる孤児達。 

 

 そんな子達を見て、自分達がどれだけいい環境にいるか、まわりの大人たちはどれだけまともなのか実感する。 

 

 これも全部アーサー様と斗真兄ちゃんが徹底的に改善しようと言ってくれたからなんだろうなと思う。 

 

 子供達の遊び場を作ってくれたのも、斗真兄ちゃんだ。 

 

 公園だ、アスレチックだ、運動場だ、遊技場だ。 

 

 なんて子供達の遊び場を沢山作ってくれて、屋台をやる時は孤児を真っ先に雇ってくれて、忙しくて大変でくたくたになったけど祭りで稼いだ金は、到底孤児の俺達が稼げるような金額なんかじゃなくて、自分で稼いだ大金を見て「これ全部お前たちが頑張ったからかせげたんだぞ」って言われた時の達成感とか、俺達が作ったもので喜んでくれる人、美味いって声が聞こえてくると凄く嬉しかった。 

 

 孤児の何人かは八百万で接客の仕事もしてる。 

 

 毎日リリ姉ちゃんとねねちゃんだけだと大変だから、孤児の何人かが給仕を手伝ってる。 

 

 その給料も他の店に比べて高い、斗真兄ちゃんが言うには、八百万は公爵家やブリタニア王家から食料援助を名目に素材が大量に送られてくるし、各クランのマスター達が狩りの度に八百万にって食材を置いていくので、値段は格安で社会奉仕もしなきゃいけないと言っていた。 

 

 それでも十分儲けているからいいのだとか。 

 

 宿の従業員も最初は商業ギルドの職員さんを置いていたけど、今ではどんどん孤児院卒業組の人たちが八百万の宿の職員や遊技場などの各コーナーの職員として雇われている。 

 

 本館、貴族や王族などが100人くらい泊まれる超高い宿、初めて見た住民は神様の塔かと思ったくらい大きく高い。 

 

 八百万別館宿、斗真兄ちゃんの国の宿を複雑化した宿、斗真兄ちゃんも漫画や映画で見たような宿で冒険者のクランなど複数のクランが滞在できる巨大和式宿。 

 

 八百万一般宿、一部屋二人から4人宿泊可能で値段も手ごろで冒険者の利用者が一番多い。 

 

 格安宿、一人で過ごす安宿だけど、他の安宿とは比べものにならないくらい快適、中にはこの安宿に引きこもる人もいる。 

 

 職員寮、個人寮と家族用の家と種類がある。 

 

 他にもアスレチック場、遊戯間、庭園、カジノ、モンスターレース場、最近じゃ滅多に使われない巨大コロッセオもアーサー様は斗真兄ちゃんに好きに使っていいって言ってたらしい。 

 

 でも八百万で何かしらお祭りみたいにやる時は、商業ギルドと公爵家協力の元やるから、収益などは三等分でわけあっているのだとか。 

 

 八百万の宿の話ばっかりしてるけど、街の建物全部が綺麗で高級感があって快適で気持ちがいい。 

 

 八百万以外の宿なんかも他の街から来た人達には好評で、異常に眠れて疲れを次の日に残さない寝具や何処の宿にも当たり前の様についている風呂に驚愕するのだとか。 

 

 それでもウェールズはあくまでアーサー領の王都近くにある都市であり、アーサー領全体からみればほんの一部であり、何千年もかけてゆっくりと巨大になった王都に比べると圧倒的に小さい。 


 王都は王城まで一直線に大通りがあり、第一門、二門、三門、四門、5門とあり鈍足で歩いたら一日以上かかってしまう程距離がある。 

 

 ブリタニア大陸は巨大だ。 

 

 地球のどの大陸よりも巨大で、大きい。 

 

 最近では知性ある魔物が住む、魔物特区がウェールズには出来た。 

 

 人間を殺す殺戮機械の様な魔物と共に生活ができるか?様々な話し合いが行われた結果、言語による意思疎通可能な魔物で尚且つ人を襲わない魔物は受け入れる方針が試験的に受け入れられている。 

 

 簡単な話、相手が僕たちを攻撃してこないなら、僕たちも相手を無暗には攻撃しないという話であり。 

 

 また適応外なのがダンジョンの魔物だ。 

 

 ダンジョンの魔物は、ダンジョンの核に支配されているので対話が不可能であり、ダンジョン全体の魔物を制御したいならダンジョン最下層のダンジョンコアに何かしら働きかける必要があると言われている。 

 

 まだまだ魔物との共存の話は始まったばかりで、中にはどうしても魔物を許せない人間もいれば、人間は敵と意識している魔物もいるだろう。 

 

 難しい話だ。 

 

 なにもかもが、斗真兄ちゃんと八百万から始まって少しずつ受け入れ、学び、発展させ、より良き方向に進もうと努力した結果であり。 

 

 裕福になったウェールズ全体が、分け合う事を選択した結果なのかもしれない。

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