1-1 死んだ(殺された)
プロローグです。
一体なんだと言うんでしょう?
はい、死にました。
…じゃ、ねーんですよ。
何だこれは…周りが柱で囲まれてて、なんか神殿みたいな…。
というか柱以外何も…地面もない?!
『こ、こんにちは。』
「え?!」
暗闇から声が聞こえる。
『突然の事で驚いたでしょう。貴方は死にました。』
あー…それは分ってんだよ。
「し、死んだんですか?」
「いえ殺しました。」
「は?」
『元々こっち側の人間なので、あるべき場所に転生してもらいます。』
暗闇の向こうでそう言われた。
「こっち側?どういう事?」
『最低限の情報をお伝えすると、貴方は領主家の四男になるそうです。』
「あの聞いてます?」
『はい、聞いてますよ?』
「えっと?……こっち側とは何のこt―」
『異世界です。良くあるでしょう本とかで、異世界転生って。』
「…あの、読んだ事ないんですそういう本。」
『…大丈夫ですよこっちに世界の人も読んだ事ないので。
…あ、すいません。
こっちの世界の夜が明けちゃうのでもう転生させちゃいますね☆』
「えっちょっ待っ!」
意識が遠のいていく。
そして視界は真っ黒になった。
………
……
…
女神?『【辺境伯家に転生したら、亡命する事になった件】スタートです!』