表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/9

王子の好感度アップ作戦


「ここからからカーネリアンっちのいるお城までどのくらいかかるっけ?」


 アタシは馬車の中でゆいぴーに問いかける。


「確か一時間ぐらいだったはず。その間にクッキー以外で王子の高感度上げる方法を考えよう!」


そもそもこのクッキーでカーネリアンっちの好感度は上がるのだろうか……?

 

「そうだね、流石にこれだけじゃヤバヤバのやばすぎる……うーん。あ!よくある吊り橋効果とかどうよ!?」


 確か吊り橋の上にいる男女2人が吊り橋の上にいる恐怖のドキドキと、恋のドキドキを勘違いしていい感じになるやつだ。


「いいんじゃない。じゃあ私が何とかして二人のこと驚かせるよ!」


「おー任せた!後はどうするかな……」


「2人だけの秘密を作るといいとか言わない?ほら、確かカリギュラ効果!」


 なんか聞いたことあるかも知れない。


「2人だけの秘密か……わかった!なんか考えてみるよ!」


「あと、ミラーリング効果とか?」


「何それ?」


「行動とか表情を相手に合わせると親近感が湧いて仲良くなりやすいってやつ!」


 ほえーそんなのがあるのか。ゆいぴーやけに詳しいな。


「ゆいぴー……もしかして好きピいる?」


 ニヤニヤしながらアタシはゆいぴーに聞いてみた。


「いーなーい! たまたまテレビで見たの覚えてただけ!」


 ゆいぴーは呆れ顔でそう言ってきた。残念。いたら応援できたのになぁ。


 そんなことを話しながら馬車に乗っていたら、あっという間にカーネリアンっちのお城に到着していた。


 サファちゃんは顔が広いらしく、お城にも難なく入ることができた。そしてカーネリアンっちの部屋は前回エメちゃんと一緒に行ったことのあるゆいぴーが案内してくれた。


 こんなところで前回の経験が生きるとは……アタシは全部が水の泡になっていないことに少し感動した。


 と、言うわけでカーネリアンっちの部屋の前に到着。ゆいぴーは吊り橋効果役員として近くに待機してもらって、アタシはコンコンコンと部屋のドアを叩いた。


 すると、誰ですか? と言う声と共にカーネリアンっちが出てきた。


 カーネリアンっちはアタシをみるやいなや驚いた顔をしていた。


「サファイア様?? どうしてこちらに?」


 そりゃ驚くよなー。こんな夜中に突然サファちゃん登場は。はっ!? 忘れてた。ミラーリング効果、ミラーリング効果。


 アタシもカーネリアンっちの真似をして驚いた顔をした。


 驚くカーネリアンっち。


 驚くアタシ。


 そしてしばしの沈黙。


「王子に渡したいものがありまして、持ってきたんですよ」


「あぁ、そうなのか。わざわざありがとう」


 そしてアタシはダークマ……クッキーを渡した。


「手作り観賞用クッキーですよ。頑張って作りましたので、どうぞ食べずに飾ってください」


「観賞用クッキー? ありがとう。大切に飾らせてもらうよ?」


 我ながら適当すぎる言い訳だったがまぁ大丈夫だろう!!


 後は、カラメル効果だな。あれカリギュラ効果だっけ。まぁ何でもいい!


「それと王子。これは私と王子の2人だけの秘密にして欲しいのですが……私、実はダンスパーティーがすごく苦手なんです」


 王子はものすごく驚いた表情をしていた。そしてその後ふっと笑顔になると、


「まさか! 君がダンスパーティーが苦手? 面白い冗談だね」


 と、言われてしまった。


 う、ほんとだっちゅーねん。でも流石に無理があったか。あわよくば明日パーティーすっぽかす理由に……と思ったんだけど。


「はー。君がそんな冗談を言うなんてね。明日はダンスパーティーだろう? 僕は成功することを祈っているよ。」


 そう言い少し不安そうな表情をする。


 明日のパーティーが心配なのだろうか? いやそんなことより、このままではマズイ。また踊る羽目になってしまう。チアダンスを!!!! それはやだ!!!


 そんなことを考えていると突然ドスーンというものすごい音が聞こえてきた。何か大きいものが落ちてきたような音だ。


「サファイア!! 危ない!!」


 へ? 後ろを振り返るとそこには大きな口を開けて今にもこちらを丸呑みしてきそうな大蛇がいた。


 ぎゃああああああああああああああああああああああ


 ゆいぴー!? これは吊り橋効果とは言わないのでは!?!?!?


 そんなこと考えてる場合じゃない! 逃げなくては。天界へヒアウィーゴーしてしまう。


 アタシが逃げようとするより早く、王子がアタシの目の前に立ち、魔法で剣を作り出し大蛇に立ち向かう。


「サファイア!! 早く逃げて、助けを呼んでくれ!」


 か、かっこよ。


 これが吊り橋効果か……!


「ありがとう、王子も気をつけて! 生きて!」


 そう言いアタシはゆいぴーを探す。が、見つからない。


 どこに消えたゆいぴー!? もう逃げたのかな?


 ゆいぴーを探していると突然熱風が吹いてきた。


「あっつ、日本の真夏の昼より暑……」


 王子の方をふとみると、大蛇が炎を吹いていた。


 おmg。マジありえんてぃーだわ。意味不すぎるわ。


 王子は剣でそれを受け止めていたが


「危ない!」


 同時に大蛇が大きな尻尾的なものを王子めがけて振り下ろしていた。


 アタシはいてもたってもいられなくなり、実は予備に持っていたクッキーを大蛇に向かって投げつけた。


クッキーは大蛇の頭にゴンっと鈍い音を立てて直撃すると、大蛇は痛そうに暴れ出した。


 うん! 逆効果だったかも! にしてもすごい音したな。よくあれ食べたなアタシたち。


 怒り狂った大蛇はクッキーを睨みつけ、腹いせに丸呑みした。


「あ、ちょ、それ食べない方が……」


 大蛇はクッキーを飲み込むと、ピタッと、まるで人形のように動かなくなった。


 そしてそのまま倒れ込んでしまった。


 そんなに不味かったんか。クッキー。……いや不味かったな。じゃあそれ食べたアタシも美味しくないから食べないでくれ。


 そんなことを思いつつ大蛇を見つめていたが、大蛇はピクリとも動かなくなってしまった。


 王子は大蛇から目を離さないようにしつつ、アタシの方に歩いてきた。


「やったのか……?」


 あ、待って王子それ死亡フラグのセリフなんじゃ……


 大蛇はものすごい勢いで突然起きると、目にも止まらぬ早さでアタシたちは丸呑みされてしまった。



 どれくらい気絶していたのだろうか。


 目が覚めると、そこは暗くてジメジメしている場所だった。


「りなちゃーーんやっとおきたぁぁぁ」


 半泣きのゆいぴーの声が隣から聞こえてきた。


「ゆいぴー!?」


 こんなところにいたのか、どうりで見つからないわけ……ってどこやねんここ。


「そうだよーー。ごめんねりなちゃん、ちょっと大きい蛇を召喚魔法で呼ぼうと思ったらミスってこんなことになっちゃったよ。まさか蛇に丸呑みされるなんて……」


 あ、そうだ蛇に丸呑みされたんだ。てかいつの間に召喚魔法なんて使えるようになったんだゆいぴー!?


「まぁ気にしないでよ、てか召喚魔法なんて使えたんだね」

 

「図書館で本見つけてちょっとね」


 そういえばレシピ本探す時、なんか読んでたな。


「ごめんごめん、ほんとにごめん、とにかくここから抜け出す方法考えないと」


「あなた方って本当におバカですわね」


「サファちゃん!?」


 突然サファちゃんが話しかけてきた。


「今回に関してはまじでその通りですどうかお助けください悪役令嬢さま〜」


「はぁ。よくも私の体と王子を酷い目に合わせてくださいましたわね。強制退場ですわよ」


 サファちゃんがそういうと、突然目の前が真っ暗になった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ