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少し寒い夜
寒さに畏れを感じながら
夜、歩いた
澄んだ空気の中で
良く見えるようになった星が
鋭く光っている
まだ12月で
寒さはまだまだこれから
最低気温もせいぜい
零度よりやや低いぐらい
だが寒い
歳をとったせいか
長く使って外套がすり減ったか
少しの寒さが
やけに身体に刺さるから
ため息もつけない
今の時点で真冬の装備を出しては
2月の寒さを乗りきれない
そんな気がしているけれど
このままでは病になりそうで
白い息をはく
冬の寒さに喜びより恐れを感じる
それはいつからだっただろう
澄んだ空気によって
夏より見える星空を
歩みを止めてしばらく眺めた