⑤学校に入りました
学校の敷地に足を踏み入れるなり、「キャー!」という黄色い歓声が上がる。
「ルイ様、今日も素敵!」
「光莉様とルイ様、今日もお似合いだわー!」
お似合い?私とルイさんってカップルだったの?
ルイさんの方を振り向くと、
「もう、何をおっしゃっているのか。私たちはそういう関係ではないと言っているのに」
と、言っている。
でも、どことなく嬉しそう、というか、頬を赤くしている。
◆◆◆
「あ!光莉!ごきげんよう!」
そう言って手を振っているのは………
「希良梨さん!」
「ふふ。前はありがとうね」
ニコニコ微笑む希良梨さんは、とても可愛らしい。
「ルイさん、ここからは私が案内しますので、ルイさんは自分の教室へ」
「でも………」
「ルイさん」
ルイさんの言葉をスパッときる。
「大丈夫です。行ってください」
にこりと微笑む私に、ルイさんは、はあ、とため息を一つ。
「光莉が言うなら、わかった。輝希良梨、光莉をたのんだ」
「はい」
希良梨さんはルイさんにお辞儀をする。
ルイさんは階段を登って、上の階へといったみたい。
「さあ、光莉。行きましょう」
私は希良梨さんに、「はい」と頷いた。
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