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ケットシー物語 クロ、故郷に帰る 33

「あら、わたくしの顔に何か付いています?」

 クロッポの様子が変なので聞いてみる。


「いや、お前さんから出る魔力量が半端なくてな。俺みたいにその手の力を感じ取れる者にとっちゃ、少ししんどいんだよ」

 ハハハと笑うクロッポ。


「魔力量ですか・・・こればかりは」

 自分が圧倒的に魔力量が多いのは知っている。

 そのお陰で高威力の魔法を使えるのだから。


 それを敢えて隠さないのは、魔力を感じ取れる相手に敢えて晒して、相手の戦意をくじく意味もあるのだ。

 戦わずして勝つの戦法。


「と、先生が言っていましたわね」

 シルフィーナの入れ知恵だった。


「それは置いておいて、伺いたいのは若いドラゴンについてですわ」


「若いドラゴン?」


「はい、ケットシー王国の方に来るドラゴンは二本足では立っていないので、何故かと思いましたら、若いドラゴンだからと教わりましたので」

 その話に「ああっ、それか」と言う顔をするクロッポ。


「このドラゴンの里からドラゴンが出て行かないように、神龍様が封鎖をしているのは知っているかな?」

 シャングリラ周辺にはドラゴンが出て行かないように、神龍であるクロによって封鎖されているのだ。 



「はい、ここに来る途中で聞きましたわ」

 その封鎖を破って出ていこうとするドラゴンがいる事を嘆いていたのだけれど。


「うむ、それでな若いドラゴンが腕試しだと突破を試みるんだ。殆どが途中で諦めるんだが、年に二、三人突破する奴が出るんだな」

 そこでやれやれと溜め息をつくクロッポ。


「それでな、突破するのにはかなりの力を消耗する。力を使いすぎて二本足で立てなくなってしまうんだよな。二本足で立っているのって、結構大変なんだよ」

 苦笑するクロッポ。


 つまり、ケットシー王国まで来たドラゴンは、疲れ果てて四本足で立っていたと言う事。


 神の定めによって知恵有る者は二本足で歩かねばならない。


 ドラゴン達は、その定めに従い、短足でよちよちと二本足で歩いているのだった。


 その定めすら守れなくなる程に、ドラゴンは疲れてケットシー王国の近くで羽を休めていたのだった。


 王国の国民としてはいい迷惑だ。


 ドラゴンと言えば生きとし生ける者達の頂点、絶対的存在。


 そんな存在が街の近くにやってくれば大騒ぎになるのは当然だろう。


 王国だって住民を守る為に動かなければならない。


 故にタマーリンが追い払ってきたのだけれど、なにやらボタンの掛け違いが生じているような?

後書きです


Windowsを10から11に変えました。

画面の構成がまるで違う。

アクセサリーってどこよ?

ドライブの変更はどこ?


違いすぎて軽くパニック。

マイクロソフトもなんでいっぺんにUI変更しちゃうかな?

使うユーザーのこと、もうちょい考えてよと言いたい。

少しづつ慣れていくしかないんだけど。


また来週(^^)/~~~


                      (Copyright2025-© 入沙界南兎いさかなんと)

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